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2024.06.24
入出庫管理とは?手順やよくある課題と解決方法、システムの選び方を紹介
目次
本記事では、入出庫管理の基本的な定義から具体的な手順、そしてよくある課題とその解決方法について詳しく解説します。さらに、自社に最適な入出庫管理システムを選ぶ際のポイントも紹介。これを読むことで、入出庫管理の全体像を把握し、業務効率化のヒントを得られることでしょう。
入出庫管理とは?
入出庫管理とは、企業が製品や原材料などの物品の入庫(受け取り)と出庫(出荷)を管理するプロセスのことです。在庫の適切な保管、受注から出荷までの流れの最適化、および在庫レベルの監視が含まれます。具体的には、以下のような業務が入出庫管理です。
- 入庫管理:供給業者からの物品を受け取り、正確な数と品質を確認して、適切な場所に保管します。
- 出庫管理:顧客からの注文に基づいて、在庫から物品をピッキングし、出荷準備を行います。
- 在庫管理:入庫と出庫のデータを基に在庫レベルを常に監視し、適切な在庫量を維持します。
入出庫管理が重要な理由
なぜ入出庫管理を行う必要があるのでしょうか。その主な理由をまとめました。
- コスト削減:適切な入出庫管理により、在庫の過剰や不足を防ぐことができ、無駄な在庫保管コストや緊急調達コストを削減できます。
- 業務効率の向上:効率的な入出庫管理は、受注から出荷までのリードタイムを短縮し、顧客満足度を向上させます。また、従業員の作業効率も向上し、ミスやトラブル発生の減少にもつながるでしょう。
- 在庫の最適化:在庫の適切な管理により、必要なときに必要な量の在庫を確保でき、欠品や過剰在庫を防ぐことができます。
- データの正確性:正確な入出庫管理は、在庫データの信頼性を高め、経営判断の精度を向上させることが可能です。
- リスク管理:適切な入出庫管理により、在庫の紛失や盗難のリスクを低減し、品質管理も徹底できます。これにより、顧客に高品質な製品を提供し続けることが可能です。
入出庫管理の主な手順
入出庫管理は主に以下のような手順で行うのが一般的です。ここでは「入庫管理」「出庫管理」「在庫管理」に分けて紹介します。
入庫管理の手順
- 発注と納品予定の確認:サプライヤーからの納品スケジュールを確認。発注情報と納品情報を照合し、不一致がないかチェックします。
- 受領:納品された物品を受け取り、数量や品質をチェックします。受領確認書や納品書と実際の納品物を照合し、記録します。
- 検品:入庫する物品を詳細に検品し、不良品や欠陥品がないか確認します。問題があればサプライヤーに連絡し、対応を依頼します。
- 入庫登録:検品が完了した物品を在庫管理システムに登録し、在庫データを更新します。登録が完了したものは物品の保管場所を指定し、整理整頓します。
- 保管:入庫した物品を適切な保管場所に移動し、在庫の整備を行います。保管場所はシステムに登録し、トレーサビリティ(物品の流通経路が追跡可能な状態)を確保します。
出庫管理の手順
- 受注処理:顧客からの注文を受け取り、注文内容を確認。その後、在庫管理システムで在庫の有無をチェックし、出庫準備を開始します。
- ピッキング:受注内容に基づいて、必要な物品を在庫からピッキングします。ピッキングリストを作成し、指示に従って物品を取り出します。ピッキングについての詳細は、以下の記事でも解説しています。
- 検品:ピッキングされた物品を再度検品し、注文書と照合しながら数量や品質などに間違いがないか確認します。
- 梱包:検品が完了した物品を適切に梱包し、破損や紛失を防ぎます。梱包する際は注文番号や送り先情報を明記し、識別しやすくします。
- 出荷登録:出荷準備が整った物品を出荷管理システムに登録し、在庫データを更新します。出荷予定日を確認し、適切な配送手配を行いましょう。
- 出荷:出荷日になったら、物品を指定の配送方法で出荷します。配送業者に引き渡し、出荷完了をシステムに登録します。
在庫管理の手順
- 在庫の監視:日々の入出庫データを基に在庫状況をリアルタイムで監視します。在庫の過不足が発生しないよう、適切な在庫量を維持しましょう。
- 棚卸し:定期的に実地棚卸しを行い、システム上の在庫データと実際の在庫を照合。棚卸し結果を基に在庫データを修正し、正確な在庫情報を保持します。
- 在庫分析:在庫の回転率や在庫日数などのデータを分析し、適正在庫量を設定。過剰在庫や欠品のリスクを評価し、発注計画に反映します。
在庫管理については、以下の記事でも解説しています。
入出庫管理でよくある課題と解決方法
入出庫管理を行おうにもさまざまな課題が発生し、うまくいかないというケースも少なくありません。ここでは入出庫管理でよくある課題とその解決方法を紹介します。
在庫の過不足
在庫が過剰になると多くの保管コストが発生し、経費が増加する原因となります。一方、在庫が不足すると顧客の需要に対応できず、信頼を失うリスクがあるので注意が必要です。
主な解決方法
- 需要予測の精度向上:過去の販売データや市場動向を分析し、需要予測の精度を高めることで商品の生産計画の精度を向上させます。
- 自動発注システムの導入:在庫レベルをリアルタイムで監視し、適正在庫を維持するための自動発注システムを導入します。
非効率な入出庫プロセス
手作業による入出庫管理は時間がかかり、ミスが発生しやすいです。また、ピッキングや梱包作業が効率的に行われない場合、出荷の遅延が発生します。
主な解決方法
- バーコード/RFIDシステムの導入:バーコードやRFIDを活用することで、入出庫作業を効率化し、ミスを減少させます。
- 倉庫レイアウトの最適化:ピッキング効率を高めるために、倉庫のレイアウトを最適化し、物品の配置を工夫します。
不正確な在庫データ
在庫データが不正確だと、実際の在庫状況とシステム上のデータが一致せず、適切な在庫管理が困難になります。
主な解決方法
- 定期的な棚卸しの実施:定期的に物品の棚卸しを行い、在庫データの正確性を確認・修正します。
- リアルタイム在庫管理システムの導入: リアルタイムで在庫情報を更新できるシステムを導入し、データの信頼性を高めます。
ピッキングのミス
ピッキングミスが発生すると、顧客への納品に誤りが生じ、クレームや返品が増加します。
主な解決方法
- ピッキング支援システムの導入:音声ガイドやライトガイドを用いたピッキング支援システムを導入し、ミスを減少させます。
- 従業員の教育とトレーニング:ピッキング作業の正確性を高めるために、従業員に対する定期的な教育とトレーニングを実施します。
トレーサビリティの確保の難しさ
入出庫履歴の追跡が不十分だと、問題発生時に迅速な対応が困難になります。
主な解決方法
- トレーサビリティシステムの導入:入出庫の履歴を詳細に記録・追跡できるシステムを導入し、問題発生時に迅速に対応できる体制を整えます。
- 標準作業手順の確立:入出庫作業における標準作業手順を確立し、全従業員が一貫した方法で作業を行うよう指導します。
入出庫管理システムを選ぶ際のポイント
前の見出しでも触れた通り、効率的に入出庫管理を行うにはシステム化することが重要になります。そこでおすすめしたいのが、入出庫管理システムの導入です。ここでは入出庫管理システムを選ぶ際のポイントを紹介します。
- 自社の業務プロセスとの適合性:自社の入出庫プロセスを分析し、そのプロセスに適合するシステムを選定します。業務フローに合わせてカスタマイズが可能なシステムがおすすめです。
- 操作性とユーザビリティ:システムが使いやすく、直感的に操作できるかを確認します。実際に使う従業員が短期間で習熟できるような、分かりやすいインターフェースと教育プログラムが提供されているかも確認すべきポイントです。
- 機能性:入庫管理、出庫管理、在庫管理、データ管理、レポーティングなど、基本機能が充実しているかを確認します。あわせて、自社の成長や業務の変化に対応できる拡張性のある機能が備わっているかもチェックしましょう。
- システム連携:既存のERP(Enterprise Resource Planning)やWMS(Warehouse Management System)との連携がスムーズに行えるか、他のシステムとのデータ連携に必要なAPIやEDIの対応状況を確認します。
- リアルタイムデータ処理:在庫データがリアルタイムで更新され、即座に確認できるか、データの処理速度が速く業務の進行を妨げないかを確認します。
- コスト:システム導入にかかる初期費用が予算内に収まるかを確認します。金銭面だけでなく、システムの運用・保守にかかる費用を長期的に見積もり、経済的に維持可能かを確認しましょう。
- セキュリティ:在庫データや顧客データの保護に関するセキュリティ対策が十分に施されているか、ユーザーごとに適切なアクセス権限を設定できるかを確認します。
- サポートとメンテナンス:システム導入後のベンダーのサポートが充実しているかを確認します。例えば、24時間体制のサポートや迅速なトラブルシューティングが提供されているかなど。また定期的なメンテナンスやアップデートが提供されているかを確認します。
- 評判と実績:他の企業での使用実績やユーザーレビューを確認し、システムの信頼性やパフォーマンスを評価します。あわせてシステム提供ベンダーの信頼性や業界での評価を確認します。
- 試用とデモンストレーション:実際にシステムを試用し、自社の業務に適合するかを確認します。
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