TS-BASE 物流
2023.07.04
物流センターとは何か?仕事内容・効率化の方法まで詳しく紹介!
物流センターとは、製品・商品に関する流通を効率的に管理するための専用施設です。商品を保管することはもちろん、商品を入荷して出荷するまでの一連の作業を実施しています。
本記事では、物流センターの概要と仕事内容、効率化する方法について、詳しく紹介していきます。
目次
物流センターとは
まずは物流センターについて、以下3点を説明します。
- 概要
- 倉庫との違い
- 配送センターとの違い
概要
物流センターとは、製品・商品の流通に関する業務を効率的に管理するための専用施設です。仕入れた商品の保管はもちろん、ピッキングや加工など、出荷するまでの流通業務が行われています。
物流センターは通常、鉄道・高速道路・空港・港湾などと連携して効率的に輸送することがほとんどで、それぞれの拠点と近い場所に配置されていることが多いです。
近年物流業界では、人手不足や宅配需要の増加などが大きな課題です。物流センターにおいては、AIなどの活用による業務の自動化や効率化が注目されています。
倉庫との違い
物流センターと倉庫は、似ているものの目的と業務範囲が異なります。
倉庫とは、商品や資材の保管を主業務とした施設です。商品を安全な環境で保管することが目的です。倉庫内の業務には、主に商品の受け取り・保管・出荷があります。
物流センターは、商品の保管から、入荷〜出荷を効率的に行うための施設です。商品をスムーズに出荷するために、在庫管理、ピッキング・加工・検品・梱包など、さまざまな活動が行われます。
倉庫は物流センターと似ているものの、一般的に物流センターよりも保管期間は長く、限定された業務であることが特徴です。
配送センターとの違い
物流センターと配送センターは、どちらも商品の流通のための施設です。それぞれ範囲や拠点の目的が異なります。
配送センターは、特に商品の出荷に焦点を当てた施設です。物流センターなどから商品を受け取って検品・保管し、最終的に小売店や消費者に直接配送することが多いです。配送センターは、小売店や消費者に近い場所に配置されることが多く、地域内での迅速な配送を目的としています。
物流センターは、商品の入荷〜出荷までの物流全般の機能を担っているため、業務を効率よく管理するために、在庫数の管理、全体の情報管理なども行われています。 物流センターは日本全国など、広い範囲にわたって商品流通を扱います。通常、鉄道などの交通網が発展した地域・空港・港湾・鉄道など、主要な物流拠点の近くが立地場所です。
物流センターは広範な管理に重点を置き、多様な機能を持つのに対して、配送センターは特定の地域での出荷活動に特化していると言えます。
物流センターの主な仕事内容
物流センターの主な仕事内容について、以下6点を挙げて説明します。
- 入庫検品
- 保管
- ピッキング
- 流通加工
- 出荷検品
- 梱包
入庫検品
物流センターには、物流センターに届いた商品が適切な状態であるか、確認して受け入れるための、入庫検品業務があります。
たとえば、商品が物流センターに到着したときに受け取った商品を適切なエリアに一時的に配置し、品質的に問題がないかの判断のため、商品のパッケージや外観を検査し、損傷や汚れがないかを確認します。
また、受け取った商品の品番・数量を確認し、納品書と照らし合わせます。これにより、受け取った数量が注文した数量と一致しているかを確認するのです。
検品の際に、商品の破損や納品書内容との不一致などの問題が見つかった場合、報告の上返品や交換などの手続きを行います。
検品が終わったら、受け取った商品の情報をシステムに入力し、商品を保管します。
保管
保管とは、入庫検品が終わった商品を物流センター内の、保管エリア・棚など適切な場所に配置する業務のことです。
商品を適切な状態で出荷するためには、商品や資材を適切な状態で保管することが大切です。在庫管理、スペースの最適化、および商品の品質を維持する上でも、保管は重要な役割を果たします。
たとえば物流センター内で効率よく管理するための商品別のスペースの区分け、出荷頻度が高い人気商品などは迅速に出荷できるような場所に配置する、などがあります。
商品によっては、特定の温度や湿度の条件下で保管する必要があるため、常に条件を理解し、商品の品質を維持するための適切な環境に保管することが大切です。
ピッキング
3つ目の仕事内容は、ピッキングです。
ピッキングとは、出荷指示書に書かれた商品を棚から取り、出荷の準備を行う業務です。
出荷指示書の内容をもとに商品コード・商品名・数量・保管場所が記された、ピッキングリストが作成されます。
作業者はピッキングリストに従って、保管されている棚から必要な商品を選び出します。
ピッキングの効率と正確性を向上させるために、物流センターでは商品バーコードのスキャンなどのシステムなどが活用されることもあります。
流通加工
流通加工とは、物流センターに保管されている商品に対して、顧客のニーズに合わせて商品をカスタマイズするため、または出荷に適した形にするために、何らかの変更を加える業務です。
たとえば、商品の情報や価格やバーコードが書かれた内容のタグ付け、ラベル貼り、封緘・封入、関連する複数の商品をまとめるセット組(箱詰め)などがあり、それぞれの対応範囲は物流センターによって異なります。
物流センターでの流通加工は、付加価値を提供して顧客満足度を向上させるためにも重要です。
出荷検品
検品とは、出荷前の商品に対して、出荷すべき商品が入っているかどうか・出荷指示書と一致しているかを確認する業務です。
たとえば、出荷前に出荷伝票に書かれている商品のサイズ・色・材料・数量と実際の商品が一致しているかを確認します。商品を包むパッケージの損傷や開封、ラベリングの誤りなどがないかをチェックすることも含まれます。
商品に損傷や欠陥がないかをチェックすることはもちろん、顧客からの返品やクレームを最小限に防ぐことにも繋がるため、出荷検品は、商品の不具合を最小限に抑えるためにも重要な業務です。
梱包
梱包とは、商品が損傷することなく目的地まで運べるようにするため 、適切な容器や梱包材などに包む業務です。
たとえば、緩衝材や防水パッケージを使用することで、商品が配送中に衝撃・振動を受けたときでも、商品が影響を受けないようにします。
また、梱包するときのラベルには、商品内容・配送先住所・バーコードなどが表示され、配送が円滑に行われることに役立ちます。
梱包は、商品に適したサイズや梱包方法を選択することで、配送トラックのスペース有効活用や、出荷の効率の向上・輸送コスト削減にも役立ちます。
物流センターの業務を効率化する方法
ここまで、物流センターの概要と仕事内容について紹介しました。物流センターには業務プロセスが多く、物流業界の課題である人手不足や配送需要の増加により、業務効率化することが重要です。ここでは、物流センターの業務を効率化する方法について、以下4点を挙げて紹介します。
- 業務フローの可視化
- 現状業務の部分改善
- アウトソーシング
- システム・サービス導入
業務フローの可視化
物流センターの効率化において、入庫検品〜出荷までの業務フローを可視化することが重要です。
作業員や管理者が各ステップでどのような作業が行われているかを把握し、全員が同じ情報を持つことができれば、それぞれの工程でスムーズに連携して作業できるようになります。マニュアルやチェックシートなどを用いれば、よりやるべきことが明確化するでしょう。
また、業務フローをリアルタイムで監視することで、進捗状況や遅延・ボトルネックを迅速に特定することができ、対策を講じることも可能です。
業務フローの可視化は、各工程での問題点を特定・改善しやすくなるため、物流センターにおける業務全体の効率が向上するでしょう。
現状業務の部分改善
物流センターの現状業務を部分的に改善することも、業務効率化につながります。
たとえば、ピッキング方法にも、トータルピッキング・個別ピッキングがあり、自社に適した方法を選択することが大切です。
たとえば現在、出荷先別(店舗単位)に集品している「個別ピッキング」を採用しているのであれば、商品単位に総量集品し、その後出荷先別に仕分ける「トータルピッキング」への変更を検討してみることもよいでしょう。
また、入出庫・ピッキング作業などを効率化するためにも、商品の保管場所を見直すことも重要です。検品時に複数人体制でチェックしている場合、ツールなどを活用して対応人数を見直すことも大切といえるでしょう。
業務効率化を検討している場合、部分的に改善できる点はないか、現状の業務をしっかりと見つめましょう。
アウトソーシング
アウトソーシングも、物流センターの業務を効率化するための重要な手段です。自社製品の販促物などを出荷している場合、外部業者にアウトソーシングを依頼するのも一つの業務効率化施策でしょう。
自社製品の出荷を専門業者に依頼することで、自社が労力を費やさなくとも高品質のサービスを利用できます。自社で販促物を取り扱う場合、専用の設備・人件費・材料などのコストも必要ですが、アウトソーシングすれば、コスト削減にも繋がるでしょう。
アウトソーシングを活用すれば、自社は主要な業務に集中し、労力とリソースを最適化し、全体的なコストを削減できます。
システム・サービス導入
物流センターの業務を効率化するためには、システム・サービスを導入することも有効な手段です。
たとえば倉庫管理システムを導入すれば、リアルタイムに在庫情報を更新し、過剰在庫や欠品のリスクを削減できるでしょう。倉庫管理システムには、ピッキングを効率化するための最適なルートの生成や、ロケーション管理・入荷管理・出荷管理・ロット管理・棚卸管理・納品書の作成など、幅広い機能が搭載されています。
倉庫管理システムを導入すれば、物流センターにおける運営にもしっかりと役立つでしょう。
また、受発注システムを活用することで、物流センターはわかりやすい出荷指示書を一貫して受け取ることができ、入庫検品・出荷検品などの業務もスムーズに進みます。
物流センターの検討ならTS-BASE 物流もおすすめ
本記事では、物流センターの概要と仕事内容、業務効率化の方法について紹介しました。
物流センターが業務効率化するためには、システム導入や外部へのアウトソーシングなど、自社に適した方法を選択することが大切です。
TS-BASE 物流では、注文サイトを経由して出荷依頼を一括受付することで、24時間注文受付を実現できることはもちろん、物流センター側での情報管理がしやすくなります。また、自社製品や販促物をアウトソーシングしたいなど、部分的な物流にも対応しています。
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