TS-BASE 受発注
2023.07.02
受発注業務を効率化するには?課題別の方法やシステム選びのポイント
受注・発注情報の管理、在庫状況の確認、顧客管理、書類作成など、様々な作業を日々繰り返し行う受注・発注の現場では、小さな業務改善が全体にとって大きな効率化をもたらすこともあります。
しかし、どの工程をどのように効率化するかを判断することは容易ではなく、多少の無駄やタイムロスがある状況のまま業務を行っている現場もあるでしょう。
そこでこの記事では、受発注業務を効率化する方法を6つの課題別に解説。効率化につながる受発注システムの選び方についても紹介します。
目次
受発注業務を効率化するメリット
業務の効率化によってもたらされるのは、作業時間の短縮や生産性の向上だけではありません。とりわけ受発注業務においては、業務効率化によって社員、顧客、会社のそれぞれにメリットがあります。
まずは、受発注業務を効率化するメリットを解説します。メリットを理解し、どのような目的で効率化に取り組むのかを明確にすることで、不適切な方法で効率化することを防ぎましょう。
顧客と社員の満足度が向上する
業務フローの改善などでより短期間での納品が実現したり、ITツールなどの導入などで受注ミスや発注ミスが削減したりすれば、顧客満足度の向上が期待できます。
受発注業務に携わる社員にとっても、効率化によって無駄な作業や面倒な作業が不要になれば、業務中に感じるストレスが軽減され、仕事への満足度が上がります。社員の満足度の向上は、企業にとっても嬉しいものです。やる気の向上による新しいアイデアの創出や離職率の低下などが期待できます。
ミスによる信頼の損失を防げる
受注内容の聞き間違いや発注情報の入力間違いなど、人が作業を行う場面には必ずミスが発生するものです。ミスが発生すれば、社内の担当者はその対応に時間を取られることになり、取引先にも迷惑がかかります。
特に一般消費者向けの通販(EC)サイトにおいては、一度のミスでその顧客を失ってしまう恐れもあります。短期間に注文した商品を間違いなく手元に届けることは、リピート客の獲得や企業・ブランドのイメージの向上に欠かせません。
ミスは複雑な手作業や長時間の作業による集中力の低下などによって引き起こされることが多いですが、これらのミスが起きやすい状況は業務効率化によって改善が可能です。
業務効率化で作業のシンプル化、システム化が進めば、ミスを防ぐことができ、結果として企業としての信頼の獲得につながるでしょう。
より重要な業務に集中できる
1日に10回程度行っている作業を1回あたり5~10分でも効率化できれば、1日あたり50分から100分(1時間40分)の時間短縮になります。また、効率化によってミスを削減できれば、ミスの対応や後始末にかかっていた時間も空きます。
空いた時間をより重要な業務に割り当てたり、組織を編成しなおして人手が必要な別の部門に人員を配置させたりできます。社員にとっても、より重要で難易度の高い業務に携われることは、より豊富な業務経験の獲得やスキルアップのチャンスにつながるでしょう。
業務の標準化を図れる
業務効率化には、特定の人や一部の人にしかできない業務(属人化している業務)をなくし、業務の標準化を図ることも重要です。
業務の標準化によって、あらゆる業務を同じ部門やチーム内の全ての社員が行えるようになることで、特定の人物の不在による業務の停滞・遅延を防ぐことができます。
さらに、業務が「見える化」されることで業務マニュアルの作成が容易になり、新人教育などもスムーズに行えるでしょう。
テレワークや時差出勤が可能になる
非効率な業務を行っている現場では、テレワークや時差出勤といった柔軟な働き方の障壁となる、以下のようなアナログ業務が多く見られます。
- 発注や受注内容の確認は、取引先の営業時間内に電話で行う
- 受発注情報や在庫情報は、オフィスのパソコンでのみ閲覧・編集できる
- 注文をFAXや電話で受け付けている
業務効率化の取り組みとして受発注システムを導入すれば、システムを通じた24時間の受発注対応ができるようになります。さらに倉庫や店舗などオフィスから離れた場所から、いつでも最新の情報を確認できます。
従来のやり方によって生じていた時間的・場所的な制約がなくなることで、部門によっては時差出勤やテレワークなども可能になるでしょう。柔軟な働き方が促進され、出産・育児や介護、配偶者の転勤などの事情があっても継続勤務できるようになることは、優秀な人材の確保の面でも重要です。
【課題別】受発注業務の効率化のポイント
業務効率化に取り組む上でまず行うことは、現状の業務フローや具体的な作業を洗い出した上で、ミスが多い業務、時間がかかっている業務などの課題を見つけることです。課題が明らかになれば、各課題の根本にある原因を突き止め、対処していきます。
ここからは、受発注業務の現場においてよくある6つの課題について、効率化を進める上でのポイントについて解説します。
ヒューマンエラーが多い
入力ミスや転記ミス、勘違い、作業の漏れといったヒューマンエラーの根本的な対策は、その作業をシステムやツールなどの人以外のもので行うことです。
例えば、受発注システムを導入し、取引先にも使ってもらうようにすれば、受注をシステム上で受け付けることができるようになります。電話やFAXなどのアナログな手段で行っていた際に起きがちな、注文内容の聞き間違いや読み間違いを防ぐことができます。
受発注業務で発生しがちなミスと、それらの防止策はこちらでも解説しています。
システムへの入力に時間がかかる
現在利用している受発注システムでカバーできる業務範囲が一部のみである場合には、データをシステムへ手入力する作業が発生することもあります。
例えば、受発注情報と在庫情報を別々のシステムで管理している場合、受注情報を元に在庫情報を更新したり、在庫状況を見ながら発注情報を入力したりしなければいけません。
このようなデータの手入力をなくすためには、受発注だけではなく、在庫管理や出荷・配送管理など、受発注の一連の業務を一括でカバーするシステムの導入が必要です。ヒューマンエラーを防ぐと同時に、データ入力にかかる時間を大幅に削減できるでしょう。
業務が属人化する
業務の属人化の解消には、具体的な業務内容を担当者へのヒアリングを通して見える化し、標準化します。標準化の際には、無駄な業務がないかなどをチェックしましょう。
現場の担当者の中には、忙しさなどを理由に業務の標準化に消極的であるかもしれません。しかし、業務の属人化は業務効率化を妨げる主な要因の1つであるため、標準化の目的やメリットを説明して、協力してもらうようにしましょう。
関係部門間の連携がうまくできない
受発注業務に携わる関係部署間での連携不足によりミスやタイムロスが生じている場合、その原因は関係部署間の連携方法にあることが多いです。
例えば、部署間の情報共有やコミュニケーションの手段が電話やメールなどの場合、伝え漏れや勘違いなどが発生したり、やり取りを行う双方の担当者の状況次第では連絡が遅れたりします。
こういった連携不足は、受発注システムの導入によって解消が可能です。受発注システムで業務に関する全ての情報を一括管理することで、アナログな情報共有を廃止し、関係者がいつでも最新情報を見られるようになります。
システム間の連携ができない
システム間の連携不足によって発生する無駄な業務や手作業などは、システムの利用方法の見直しやリプレイス、あるいはシステムの仕様にあわせた業務フローの見直しが主な対処法です。
受発注システムのリプレイスには、新しいシステムの検討や要件定義、ベンダーとの打ち合わせなどのコストが発生します。しかし、自社の業務にマッチしたシステムを利用することで、業務効率が飛躍的に上昇するケースも多くあるため、中・長期的なコストパフォーマンスを考えながら、前向きに検討しましょう。
柔軟な働き方ができない
テレワークや時差出勤などの柔軟な働き方を実現するには、既存の業務のやり方によって生じている場所や時間の制約を解消することがポイントです。
例えば、オフィスのパソコンに保存している受注や発注に関するExcelシートを、クラウドストレージに保管するだけで、インターネットを通じて場所を問わず閲覧や編集が可能になります。あるいは取引先との連絡を電話からメールに移行すれば、営業時間中に常に誰かが電話番をしたり、相手の営業時間にあわせて電話をかけたりする必要がなくなります。
こういった工夫で働きやすさの改善は可能ですが、柔軟な働き方をより推進する場合には、受発注システムの導入が有効な手段です。24時間の受注・発注が可能になる他、インターネットを通じて時間・場所を問わずリアルタイムの情報を確認できるようになります。
短期間・低コストでシステムの導入をするなら、クラウド受発注システム(SaaS)がおすすめです。クラウド受発注システムの詳細については、こちらの記事で解説しているので、ぜひあわせて参考にしてください。
関連記事:クラウド受発注システムとは?導入メリットや比較ポイントを紹介
業務効率化につながる受発注システムの選定ポイント
受発注業務の効率化には、業務に関する情報の一括管理と、関係部署間でのリアルタイムの情報共有を可能にする受発注システムの導入がおすすめです。
しかし、受発注システムと一口に言っても、その機能や仕様はシステムによって異なります。受発注システムのメリットを最大限発揮するには、自社にあうシステムを選ぶことが重要なのです。
ここからは、受発注システムを選ぶ際に特に重視すべき4つのポイントについて解説します。
機能
導入する受発注システムには、自社の業務をもれなくカバーする機能が搭載されているかが重要なポイントです。
受発注システムには、基本的に業務遂行に必要な最低限の機能が搭載されています。しかし、自社特有の業務フローがある場合などは、一部のシステムでは対応できない可能性もあります。
このため、受発注システムの検討時にはまず自社の業務フローを整理し、機能要件をリスト化した上で比較検討することが重要です。
操作性
受発注システムは多くの社員が毎日何度も使うもののため、操作性の高さも重要です。操作性を確かめるには、無料トライアルなどを利用して現場の担当者に実際に使ってみてもらうのが一番です。
画面の見やすさや処理の速さ、ボタンの位置などに加えて、例えば受注履歴の検索や絞り込みができるか、発注する部品や品物の一括選択ができるかなど、細かい部分も確認します。
とは言え、要望の全てを満たすシステムを最初から見つけるのは難しいかもしれません。「ここはこうして欲しい」「こんなことがやりたい」といった要望がある場合には、ベンダーに相談してみましょう。
システムを有効活用する使い方をアドバイスしてくれたり、要望を伝えておくことでその機能が将来追加されたりする可能性もあります。
メンテナンス性
多くのSaaS型の受発注システムには、システムの仕様や細かい設定を行う管理者用の設定画面が用意されています。
設定画面の利用頻度は、受注管理や発注管理などのメイン機能よりは少ないですが、設定画面の使いやすさや設定変更のしやすさも確認ポイントの1つです。
どの設定をどこで変えられるのかわからない、設定変更に時間がかかるといったことがあれば、利用する現場担当者のニーズに早急に答えられず、また設定担当者のストレスも大きくなります。
メイン機能の操作性と同じく、無料トライアルで確認しておくと安心です。
サポート体制
ベンダーによるシステム導入時や導入後のサポートは、受発注システムを100%有効活用し、業務効率化を図る上で欠かせません。
システムによっては、導入時に自社の業務上の課題を踏まえて適切な利用方法を提案してくれたり、導入後も定期的にシステムの活用に関するアドバイスをしてくれたりします。
システムを最も理解し、さらに他社を含めた受発注業務に関する幅広い知識を持つベンダーによるサポートは、システムの活用や業務改善の取り組みにおいて心強い味方となるでしょう。
その他には、使用方法に関する質問やトラブルへの対応体制もチェックしておくべきポイントです。ベンダーの対応時間(平日営業時間中のみ、土日祝含めて24時間など)や問い合わせ方法(メール、チャット、電話、オンラインなど)を確認しましょう。
自社にとって最適な受発注システムの選び方は、こちらのホワイトペーパーでも解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。
参考ホワイトペーパー:自社にとって最適な受発注システムを選定する7つの手順
受発注業務の効率化で社員と顧客の満足度を向上
受発注業務の効率化は、業務に携わる社員と、取引を行う顧客の双方にとってメリットがあります。少しの作業時間の短縮が大きな効率化につながることもあるため、それぞれの課題の対策を検討し、1つずつ改善に取り組んでいきましょう。
- 業務フローの見直しなどを含めて抜本的な業務改善がしたい
- 社内では議論が進まないため、誰かに相談したい
- システム導入後も悩みや課題を相談できるベンダーを探している
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ「TS-BASE 受発注」を販売する竹田印刷にご相談ください。
TS-BASE 受発注は、受注・発注業務から、在庫管理、物流、配送に至るまで、BtoB受発注業務におけるあらゆる情報を一括管理し、業務効率化を実現する受発注SaaSです。受発注業務の現場の意見を取り入れ、現場の使いやすさを意識して開発されました。
導入時には、業務フローの整理や課題発掘をサポートし、対処法やシステムの活用方法をご提案。立ち上げ後は専任のカスタマーサクセスがシステムの活用状況の振り返りや新しい機能の紹介などのフォローアップを通して、より効率的な受発注業務の実現のため伴走支援いたします。
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