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2024.06.24
2024年問題が製造業に及ぼす影響とその対策を紹介
目次
2024年問題は、物流業のみならず製造業にも間接的に影響を与えます。生産効率の低下、物価上昇、納期の遅延などを引き起こす可能性があるのです。
本記事では、2024年問題が製造業にどのような影響を及ぼすのかを具体的に解説するとともに、各企業が取るべき対策についても詳しく紹介します。
そもそも2024年問題とは何か、具体的にどのような課題があるのかなどを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
2024年問題が製造業に及ぼす影響
2024年問題によりトラック運転手の稼働時間が制限されることで、物を運搬できる時間も減少し、物流の停滞が発生する可能性があります。これにより製造業にも大きな影響が出ると考えられます。
具体的にどのような影響が考えられるのか、以下にまとめました。
- 原材料の供給遅延:トラック運転手の稼働時間が制限されることで、原材料の供給が遅延する可能性が高まります。これにより、製造ラインが止まり、生産スケジュールが乱れることが考えられます。
- 物流コストの増加:運転手の稼働時間制限により、トラックの運行効率が低下し、輸送コストが増加することが予想されます。製造業においては、物流コストの上昇が製品コストにも反映され、価格競争力の低下や利益率の圧迫が発生する可能性があるでしょう。
- 納期遅延:製品の輸送が滞ることで、顧客への納品が遅れる可能性があります。すなわち予定通りに製品を届けることが難しくなるケースが増えると予想できるということです。これにより、顧客満足度の低下や信用の喪失が生じ、取引先との関係が悪化することも考えられるでしょう。
- 在庫管理の複雑化:物流の遅延により、必要なタイミングで原材料や部品が届かないことが増えるため、在庫管理が一層難しくなります。結果、過剰在庫や欠品が発生しやすくなり、これに対応するための調整や管理コストが増加する可能性があるでしょう。
- 生産計画の頻繁な変更:物流の停滞により、生産計画の頻繁な変更を余儀なくされます。これにより、生産ラインの調整やスタッフの再配置が必要となり、効率性の低下や生産コストの増加が発生するでしょう。生産計画の変更が頻繁に行われると、計画立案にかかる時間と労力も増大します。
製造業の各社ができる2024年問題への対策
ここまでに挙げた2024年問題が製造業に及ぼす影響について、各社でどのような対策が取れるのか、一般的な事例を紹介します。
「原材料の供給遅延」への主な対策
- サプライチェーンの多様化:主要な原材料の供給元を複数確保し、リスク分散を図ります。国内に限らず海外のサプライヤーなどとも契約を結び、供給が停止してしまうリスクを軽減しましょう。
- サプライチェーンの見直し:サプライチェーン全体の見直しを行い、ボトルネックとなる部分を特定・改善し、予備在庫の増加やリードタイムの短縮を図ります。
- サプライチェーンのデジタル化:供給チェーン全体の可視化を図るため、IoTやブロックチェーンなどのテクノロジーを導入し、リアルタイムでの情報共有と迅速な対応を可能にします。
「物流コストの増加」への主な対策
- 物流パートナーとの協力強化:物流業者と連携を強化し、コスト削減のための共同配送やコンソリデーション(複数の小さな貨物を1つの大きな貨物にまとめること)を実施。運行効率を最大化し、コストを抑えます。
- 輸送手段の最適化:トラック以外の輸送手段(鉄道、海運、航空など)を積極的に活用し、コストと時間のバランスを最適化します。
- テクノロジーの活用:運行管理システム(TMS)や倉庫管理システム(WMS)を導入し、効率的なルート設定や在庫管理を行うことでコストを削減します。
「納期遅延」への主な対策
- 予測精度の向上:AIやビッグデータ分析を活用し、需要予測の精度を高めることで生産計画を最適化し、納期遅延を防ぎます。
- フレキシブルな生産計画:生産計画を柔軟に変更できる体制を構築し、需要変動に迅速に対応します。生産ラインの柔軟性を高めるためのクロストレーニング(1人の従業員が複数の業務に対処できる知識やスキルを身に付ける訓練)も有効です。
- 在庫バッファの活用:重要な部品や製品の在庫バッファ(在庫切れを防ぐためにあえて用意しておく余分な在庫)を用意し、供給遅延や需要急増に対応できるようにします。
「在庫管理の複雑化」への主な対策
- 在庫管理システムの導入:在庫管理システムを導入し、リアルタイムで在庫状況を把握します。これにより在庫の最適化とミスの削減を図ります。
- ABC分析の実施:在庫品目の重要度に基づき、ABC分析(金額や売上など重視する評価軸を決め、商品を累積構成比の多い順からA・B・Cのグループに分けて管理する方法)を行い、在庫管理の重点を明確にします。ABC分析により重要品目の在庫を確保し、低重要度品目の在庫を最小限にしましょう。
- 自動化とロボティクスの活用:倉庫内作業の自動化やロボットの導入により、在庫管理の効率化と精度向上を図ります。
「生産計画の頻繁な変更」への主な対策
- リアルタイムデータの活用:IoTセンサーやERPシステムを活用して、生産ラインや供給チェーンのリアルタイムデータを収集し、迅速な意思決定を行います。
- フレキシブルな生産ラインの導入:生産ラインを柔軟に変更できるようにモジュール化し、需要変動に迅速に対応できるようにします。
- 需要変動への事前対応:需要予測を基にしたシミュレーションを行い、事前に対応策を準備します。予測に基づく安全在庫の設定も有効です。
業務効率化の重要性が高まる
2024年問題は労働力不足や物流コストの上昇などを引き起こします。これにより、製造業は商品を作ることはもちろん、配送にかかる時間も増加することが考えられ、顧客満足度などにマイナスの影響をきたす可能性が考えられるでしょう。
このような事態を少しでも解消するには、業務効率化が欠かせません。効率化できる業務として、例えば受注・仕入れ(受発注業務)があります。受発注システムを導入することで業務そのものを自動化することが可能です。特にこれまでヒューマンパワーで行ってきた企業は大幅な業務効率化が実現できるでしょう。
製造業の企業が受発注システムを導入する具体的なメリットについては、こちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。
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