TS-BASE 受発注
2024.04.23
見込み生産とは?メリット・デメリット、見込み生産が向いている製品を紹介
目次
見込み生産は、需要予測に基づいて注文が入る前に生産を行う方式です。
この記事では、見込み生産の概要やそのメリット・デメリット、また適している製品について詳しく解説します。
見込み生産とは
見込み生産とは、需要予測や市場動向を基にして製品を生産する方法です。具体的には、過去の売り上げデータや市場のトレンド、顧客の注文傾向などを分析し、将来の需要を予測して生産計画を立てます。
見込み生産では顧客の実際の注文を待たずに生産を開始できるため、在庫管理や生産スケジュールの調整の効率化が図れます。また、見込み生産には需要予測の精度を高めるための情報収集や分析が重要です。適切なツールやシステムを活用することが求められるでしょう。
このように見込み生産は、需要と供給をバランスよく調整するための効果的な方法として広く利用されています。
見込み生産のメリット
見込み生産にはどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを以下にまとめました。
- 大量生産に対応可能:複数の顧客に同じ仕様の商品を納品する場合など、大量に製品を生産するのに適しています。顧客のニーズがあらかじめ分かっている(ニーズが一定である)ので、注文が入る前に生産を始め、大量に在庫を用意しておくことができます。
- 生産スケジュールの最適化:需要予測に基づいて生産スケジュールを調整することで、生産ラインを効率的に稼働させることができます。これにより、生産効率が向上し、生産コストの削減やリードタイムの短縮が期待できるでしょう。
- 顧客満足度の向上:予測された需要に迅速に対応できるため、顧客の注文に迅速に対応できます。顧客満足度の向上が図れ、顧客ロイヤルティを高めることにつながるでしょう。
見込み生産のデメリット
見込み生産は適切に行わないと、デメリットを招いてしまうこともあります。見込み生産により生じる可能性のあるデメリットをまとめました。
- 需要予測の誤差による在庫過剰または不足:
需要予測は過去のデータや分析に基づいて行われます。しかし、予測の誤差や予期せぬ変化が生じることもあるでしょう。そのような場合、過剰在庫や不足在庫といった問題が生じ、顧客へ提供するサービスの質に影響を与える可能性があります。 - 生産コスト固定化のリスク:
見込み生産では、需要予測に基づいて事前に生産を行うため、生産設備や人員を固定化することが求められます。これにより、生産の固定コストが発生し、需要が予測より低かった場合、売上に対しコストが増加する可能性があるので注意が必要です。 - 在庫の劣化・廃棄のリスク:
見込み生産では事前に生産を行うため、在庫が保管される期間が長くなることがあります。これにより、在庫の劣化や廃棄リスクが増加する可能性があります。また、需要が予測より低かった場合には在庫が滞留し、キャッシュフローに悪影響を与えることも考えられるでしょう。 - 変動する需要に対する柔軟性の低下:
見込み生産では将来的な予測を基に生産をするため、需要が急激に変動した場合に対応するような柔軟性が低下する傾向があります。需要の変動への対応が難しくなると、企業としての競争力の低下や、顧客満足度の低下につながる可能性もあるでしょう。
見込み生産が向いている製品
見込み生産をする場合は、その製品が見込み生産に向いているかどうか考えることも重要です。見込み生産の不向きな製品だと、先述のデメリットの発生につながるリスクも高まります。
ここでは、見込み生産が向いている製品の特徴をまとめました。
- 定期的な需要がある製品:
定期的な需要があり、予測しやすい製品は見込み生産に適しています。例えば、季節商品や定期的なキャンペーンによる需要の増加が見込まれる商品などが該当します。 - 生産ラインの設備やスキルが特化(固定化)している製品:
特定の生産設備やスキルが必要とされる製品は見込み生産に適しています。生産ラインを設備やスキルに合わせて調整し、それを継続的に活用することで効率良く生産することができるでしょう。 - パターン化された製品:
製品の仕様や構成がパターン化されており、変更が少ない製品は見込み生産に向いています。製品の仕様が安定していると、生産計画を事前に立てやすいです。 - 生産・納品のリードタイムが長い製品:
生産から納品までに時間がかかる製品は、見込み生産に適しています。需要予測に基づいて生産を計画し、注文が入る前に生産を開始すれば納品までにかかる時間の短縮が可能です。
見込み生産には「需要予測」が大切
ここまでに何度か触れてきたように、見込み生産を適切に行うには正確な需要予測が重要になります。正確な需要予測ができれば、需要に応じた適切な生産計画を立てることができ、在庫の過不足を防ぎながら、生産効率を最適化できます。
需要予測を行うには、データ分析機能があるシステムの活用が効果的です。例えば竹田印刷が提供している「TS-BASE 受発注」には、出荷実績や在庫状況などのデータから、今後の需要予測データを自動で作成する機能があります。このようなシステムを活用すると、より正確かつスピーディに需要予測ができるでしょう。
ある程度、需要予測と見込み生産ができるようになったら、「発注点」を設定してその数値を下回ったら生産を行うという形で業務の自動化もできるようになるでしょう。発注点についてはこちらの記事で解説しています。
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