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2023.11.27

物流倉庫における在庫の棚卸を効率化する方法を紹介

物流倉庫における在庫の棚卸を効率化する方法を紹介

目次

物流倉庫における在庫の棚卸は、正確な在庫状況を管理し、適切な物流運営に欠かせない要素です。しかし、従来の手法では時間がかかり、作業効率が低下することがあります。そこで、この記事では、在庫の棚卸作業を効率化する方法に焦点を当てて紹介します。

棚卸とはどのような作業か知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

在庫管理における棚卸とは?目的や手法、課題とその解決策などを紹介

棚卸を効率化する方法

在庫の棚卸は時間や手間がかかる業務です。また、棚卸を行うためには(一般的に)在庫の入出庫を止めないといけないので、なるべく早く行う必要もあります。可能な限り効率化し、手早く行うようにしましょう。まずは棚卸を効率化する方法の例を紹介します。

日常的に在庫の検品を行う

一度に倉庫内全ての在庫の棚卸をするには、膨大な時間がかかります。そのため、日常的にこまめに在庫の検品を行い、棚卸の際の作業量を減らすようにしましょう。

自社にとって適切な棚卸の方法を選ぶ

自社にとって適切な棚卸の方法を選ぶことも効率化につながります。適切ではない方法をとっていると無駄に時間がかかったり、チェック漏れが出たりしがちです。

棚卸には、以下のような方法があります。

サイクルカウント:商品の一部を定期的にカウントし、そのデータをもとに全体の在庫を推定する手法。サイクルカウントにより、企業は定期的な在庫調査を実施し、正確な在庫データを保つことができる。サイクルカウントの頻度や対象商品の選定は、業界や企業の特性に応じて異なる。

ABC分析:商品をA、B、Cクラスに分け、管理の優先順位をつける手法。Aクラスは高価値で取り扱いが難しい商品、Bクラスは中程度の重要性を持つ商品、Cクラスは低価値で取り扱いが容易な商品が該当するのが一般的。ABC分析により、高価値な商品への集中的な棚卸を行い、効率を向上させることが可能。

テクノロジーを活用した棚卸 :バーコードやRFID(Radio Frequency Identification:無線周波数を介したタグからの識別情報読み取り、タグとの通信)などの技術を導入する手法。人為的なミスを軽減し、作業の効率向上が図れる。

ドローンを使用した棚卸:ドローンにより倉庫内の商品をスキャンし、短時間で正確な在庫データを収集する手法。

在庫を効率良くチェックするための工夫をする

棚卸を効率的に行うためにできる工夫もあります。例えば、在庫の管理表に商品名だけでなく写真も記載することで一目でどの商品か分かりやすくなったり、一度確認した商品をもう一度確認する手間がかからないよう印をつけて二重チェックを防いだりするなどの方法が挙げられます。

在庫管理システムを活用する

在庫の棚卸を効率化する手段として、在庫管理システムの活用も効果的です。在庫管理システムは棚卸作業の効率化に寄与し、バーコードスキャナー(ハンディ)やRFIDを使用して実際の在庫数とシステム上のデータを比較し、迅速に差異を検知できます。定期的で手間のかかる棚卸作業が迅速かつ正確に行え、作業時間が大幅に短縮されます。

物流倉庫の作業をアウトソーシングする

棚卸が大変な場合は、物流倉庫の作業をアウトソーシングすることも重要です。物流倉庫作業をアウトソーシングすることで、以下のような効果が期待できます。

  • 専門知識の活用
  • 作業の効率向上
  • リソースの最適利用
  • 注文ニーズに対する柔軟性の向上
  • コスト削減
  • 最新テクノロジーの利用

など。

アウトソーシング先となる物流倉庫は基本的に物流業界の専門知識を持つ従業員で構成され、その知見により作業プロセスの最適化が行われています。またアウトソーシングにより自社リソースを他の業務に集中させられるため、企業の業務効率向上も期待できるでしょう。さらに、需要の変動に柔軟に対応でき、倉庫業務に関連するコストを削減できるため、コスト効率向上を図ることもできます。

棚卸の効率化には事前準備も重要

棚卸を効率化するには、事前の準備も非常に重要です。日頃から棚卸がしやすい体制・環境を整えておきましょう。

例えば、各商品や在庫エリアに関するマニュアル、見取り図などを作成します。これにより、棚卸を行う作業者は迅速かつ正確に在庫の場所を特定できるでしょう。また在庫の管理表も用意し、棚卸作業中に記録を取りやすくすることで、作業の進捗確認や在庫数の誤差の発見などがスムーズに行えます。

あわせて棚卸に必要な人員配置を検討し、各担当者に役割や責任を事前に伝えることも重要です。作業のタイムスケジュールを作成しておくと、各員が作業の流れを把握でき、スムーズな移動や作業の切り替えができるようになるでしょう。

さらに、棚卸がしやすいように倉庫内を整理整頓しておきましょう。不要な物品や障害物を取り除き、作業者が移動しやすいようにします。同時に、商品や在庫エリアにラベリングをし、棚卸作業の効率を高めるのも効果的です。

棚卸の基本的な手順

改めて在庫の棚卸はどのような手順で進めるべきか、まとめます。

以下の流れで進めるのが基本です。

  1. 実地棚卸
  2. 帳簿棚卸
  3. 棚卸在庫の評価

実地棚卸

まずは実地棚卸を行います。実地棚卸とは、倉庫にある在庫を一つひとつ数えていく作業です。通常、実地棚卸は在庫の確認が主な目的であり、在庫管理システムや管理表で把握している在庫数と、実際の在庫数を比較し、一致しているかどうかをチェックします。また、商品や資材の状態も確認し、劣化や損傷がないかどうかも調査します。これによって品質管理や補充の必要性を判断します。

各作業者は在庫を確認後、必要な情報を管理表にまとめます。棚卸を統括する担当者は、各作業員から管理表を受け取ってください。

帳簿棚卸

管理表が全て集まったら、集計し、帳簿棚卸を行います。帳簿棚卸とは、在庫の帳簿(記帳)と実際の在庫を照らし合わせ、整合性を確認する作業のことです。帳簿の在庫数と実際の在庫数に差異がある場合、その原因を特定しつつ、会計処理で帳簿上の在庫数と実際の在庫数を一致させることが求められます。

棚卸在庫の評価

正確な在庫数を帳簿に記載したら、在庫の資産価値を評価します。評価は、主に以下の方法で行います。

低価法:在庫の帳簿での価値(価格)と時価を比較し、低い方を評価額とする方法。 仕入後に時価が下がってしまう在庫は、低価法で評価した方がより正確でしょう。

原価法:在庫を仕入れた時の原価をもとに評価する方法。ただし、原価は仕入れのタイミングにより変動するため、下記いずれかの方法で計算すると良いでしょう。

  • 個別法:在庫を個別に、仕入れ時の原価を確認して評価する方法
  • 仕入先出法:在庫を仕入れた順に売れたと見なし、残りの在庫の金額を計算する方法
  • 総平均法:すべての在庫の総額を、仕入れた数量で割って平均的な価値を算出する方法
  • 売価還元法:販売総額に原価率を掛けて、取得原価を算出する方法
  • 移動平均法:在庫を仕入れるたびに平均原価を計算し、その平均原価で評価する方法
  • 最終仕入原価法:期末から最も近い取得価額で評価する方法

棚卸の効率化には在庫管理機能のあるシステムやアウトソーシングが効果的

棚卸を効率化する方法を紹介しました。おすすめは在庫管理機能のあるシステムの導入や、倉庫内作業のアウトソーシングを行うことです。
棚卸の効率化はもちろん、システム導入によるヒューマンエラーの減少、アウトソーシングによる人件費・倉庫の維持費といった固定費の削減なども期待できるでしょう。
ぜひ検討してみてください。

例えば、竹田印刷が提供する「TS-BASE 受発注」は倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)としての機能も搭載しており、倉庫内の在庫状況をリアルタイムに把握することができます。棚卸の効率化に貢献するでしょう。

また「TS-BASE 物流」も提供しており、こちらは物流業務のアウトソーシングに対応しています。各社のニーズに合わせて必要な業務を請け負います。また多品種小ロットの物流業務や、通販の商品発送、高セキュリティ対応が必要な物流業務にも対応可能です。

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