TS-BASE 通販
2023.07.28
EC販売とは?種類・具体例・事業立ち上げのポイントを詳しく解説
目次
インターネット技術の発展やスマートフォンの普及などにより、多くの人が日常的に利用するようになったEC。販売機会の拡大などを目的として、これからEC事業を開始する企業はますます増えていくことでしょう。
この記事では、ECの具体的な種類や事業開始の手順、ポイントなど、EC販売を始めるにあたって知っておきたい基礎知識を解説します。
EC販売とは
EC販売のECとは「Electronic Commerce」の略称で、日本語では「電子商取引」と呼び、インターネット上で行われる商取引を指します。EC販売とは、インターネット上で商品やサービスを販売することです。
ECサイト、ネットショップ、ネット通販、オンラインショッピングといった呼び方もされますが、これらの言葉が指しているものは同じです。それぞれの言葉は立場によって使い分けられ、一般的に企業やECサイトの開発者などからはEC販売、消費者や利用者などからはネットショップなどと呼ばれます。
EC販売の種類と具体例
EC販売は、売り手と買い手の関係によって以下の種類に分けられます。それぞれについて具体例とともに紹介しましょう。
名称 | 詳細 | 具体例 |
BtoB-EC | 企業と企業の間で取引を行う | アスクル、モノタロウ、ニトムズ、ミスミ |
BtoC-EC | 企業と消費者の間で取引を行う | Amazon、Yahooショッピング、楽天市場 |
CtoC-EC | 消費者と消費者の間で取引を行う | メルカリ、ヤフオク、ミンネ、ラクマ |
DtoC-EC | 仲介を通さず、メーカーやブランドと消費者が直接取引を行う | ファッション、食料品、インテリアなどの各企業やブランドの個別のECサイト |
事業者にとってのEC販売のメリット
現在、多くの事業者が自社サイトやショッピングモールなどでEC販売を行っているのには、理由があります。EC販売の主なメリットは以下の通りです。
- 時間と場所の制約がなく、全国どこからでも24時間365日注文を受け付けられる
- 実店舗が不要のため、物件の契約料や賃料、工事費、維持費、人件費などのコストがかからない
- 実店舗に配置するスタッフの採用や教育が必要ない
- 事業の開始や撤退が実店舗よりも容易である
このように、EC販売には主にコストや効率性の面で従来の店舗型の販売にはないさまざまなメリットがあるのです。
利用者(消費者)にとってのEC販売のメリット
EC販売は、事業者だけではなく利用者(消費者)にとっても多くのメリットがあります。主なメリットは以下の通りです。
- 好きな時間に好きな場所から買い物ができる
- 自宅など好きな場所まで商品を届けてくれる
- 多種多様な商品から欲しいものを選べる
- クレジットカード払い、キャッシュレス決済、現金振込、ポイント払いなど、多様な決済手段から選べる
ライフスタイルや住んでいる地域の関係で実際の店舗に足を運んで買い物をするのが難しい場合や、重いものや大きなものを購入したい場合などは、特にECの利用メリットが大きいと言えます。
EC販売事業の立ち上げ方
年々成長を続けるEC市場ですが、参入すれば必ず利益が得られるというわけではありません。EC販売事業の立ち上げは、競争が激しいEC市場の中で生き残り、継続的に利益を得られるように計画的に進めることが重要です。
ここからは、EC販売事業を立ち上げる際の手順と具体的に行うべきことについて解説します。
1.市場調査・競合分析の実施
多くの企業がさまざまなプラットフォームでEC販売を行っている現在、事業者が新しくEC販売を始める際には市場調査と競合分析は欠かせません。
自社がECサイトで取り扱う予定の商品やそのジャンルのEC市場での位置づけや成長性、価格帯、購入者の属性などをチェックします。どのような商品が売れているのか、人気の商品とそうでない商品の違いは何かなどを、実際のECサイトやサイトに投稿されている口コミから調査しましょう。
また、立地によってある程度の優位性が決まる実店舗での販売と異なり、EC販売では全国の企業やブランドが競合です。さらに最近は海外のブランドが国境を越えて日本で販売を行う「越境EC」も増えています。
実店舗よりも低いとはいえ、EC販売の開始にも一定の初期コストはかかります。市場調査や競合分析を通して、初期コストを回収し、さらに継続的に利益を得る見込みがあるのかを見極めましょう。
2.事業計画の立案
事業計画を作成し、具体的に取り扱う商品、その仕入元や製造元、運営予算、販売目標、目標達成の手段や達成期限、想定される課題などの詳細を詰めましょう。
EC販売でターゲットとする消費者の属性や年代を設定し、その人物像にあわせたブランドのコンセプトや方向性を定めることも重要です。
3.販売プラットフォームの決定
EC販売は、自社で構築したECサイトで行う方法と、他社が構築し提供しているECモールサイト(オンライン上のショッピングモール)に出店して行う方法があります。
自社ECサイトとECモールサイトはどちらか一方しか選べないというわけではなく、自社サイトで販売しつつ、モールに出店するケースもあります。
それぞれのメリット・デメリットについて解説しますので、自社の商品の特性や販売目標などに応じて決定しましょう。
自社ECサイト
自社でECサイトを構築し、そのサイト上でEC販売を行う方法です。ゼロからシステムを構築する方法の他に、ECに必要な基本機能がすでに構築されているパッケージサイトなどを購入または利用料を支払い、自社用にカスタマイズをして構築する方法などがあります。
自社ECサイトのメリットは、自社の要件にあわせて比較的自由にシステムを構築できる点です。自社で運営するサイトのため、売上に対して仲介手数料を支払う必要もありません。対するデメリットは、サイトの構築や保守にコストがかかる点などが挙げられます。
ECサイト構築についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
関連記事:ECサイト構築にかかる費用は?相場・内訳・検討ポイントなど解説
ECモールサイト
ECモールサイトとは、インターネット上のショッピングモールのようなもので、さまざまなショップが1つのサイトでEC販売を行います。代表例には、楽天市場やAmazonなどがあります。
ECモールサイトは、ECに不可欠なショッピングカートや決済などの機能がすでに整っている点がメリットです。ブランドのトップページや商品の紹介ページなどの個別ページの設定だけで、すぐにEC販売を始められます。
一方、同じECモールサイト上に類似商品が複数存在すると、その中で客の取り合いや価格競争が起きがちな点はデメリットです。「売上の◯%」といった手数料が発生するため、その手数料を加味した価格設定をしなければ利益が出ない可能性もあります。
4.フロント・バックエンド業務の体制構築
ECサイトはEC販売をするための窓口にすぎません。実際にEC事業を始めるにあたっては、必要な業務体制を整えることも重要です。
ECサイト運営に関する業務は、大きく「フロント業務」と「バックエンド業務」に分けられ、次のような違いがあります。
- フロント業務:マーケティングや商品の企画、宣伝、ECサイトの運営など、消費者から見えやすい表向きの業務を指す。
- バックエンド業務:受発注管理や入金管理、在庫管理、商品の梱包・発送など、消費者から見えない裏方の業務を指す。
こちらの記事では、それぞれの業務の詳細や担当者に求められるスキルなどについて解説しています。
関連記事:ECサイト運営の業務とは?必要スキルや費用などを紹介
通販を運営する場合の必須業務などをまとめたホワイトペーパーもありますので、ぜひご活用ください。
▼徹底解説!通販運営の必須業務と行うべき役割分担
5.サイト制作・販売準備
業務体制の整備と並行して、サイトの制作や商品の仕入れ、製造などの販売準備を進めましょう。実際に商品を手に取って見られないEC販売では、写真や説明書きでいかに商品の魅力や詳細が伝えられるかがポイントになります。
写真の明るさや角度によって消費者が持つ商品イメージは変わります。人気サイトなどを参考にして、写真の撮り方を研究しましょう。なお、ECモールサイトに出店する場合、写真の背景や商品の大きさなどについてECモールサイト独自のルールが設けられていることがあるため、注意しましょう。
EC販売事業は計画的・戦略的に進めることが重要
EC販売事業の立ち上げ時には、ECサイトの準備の他に市場調査や事業計画の策定、業務フローの整備などさまざまなやるべきことが存在します。特に市場調査やそれに基づく事業計画の策定は、事業の方向性を決定づける重要なプロセスであるため、慎重に進める必要があります。
一方で、ノウハウやリソース不足などが原因でEC事業の立ち上げや運営がスムーズに行かないケースもあるでしょう。
「社内のリソースやノウハウでは対応しきれない」「第3者の意見を聞きながら計画を進めたい」といったお悩み・ご要望をお持ちの方は、ぜひ「TS-BASE 通販」を提供する竹田印刷にご相談ください。
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