TS-BASE 通販
2023.06.07
ECサイト運営の業務とは?必要スキルや費用などを紹介
ECサイトの運営には、販売する商品の企画やプロモーションなどから、受注や出荷、在庫の管理、アフターフォローまで、様々な業務があります。そして、ECサイト運営を成功に導くためには、これら全ての業務を円滑に行うことが欠かせません。
この記事では、ECサイト運用の業務内容の詳細や必要なスキル、サイト運営にかかる費用の目安について解説します。
目次
ECサイト運営とは
ECサイトの運営は、主にユーザー(利用者)から見える部分の業務を指す「フロント業務」と、主にユーザーから見えない部分の業務を指す「バックエンド業務」の2つがあります。
まずは、それぞれの業務について解説します。
フロント業務
フロント業務とは、主にマーケティングや商品の企画、仕入れ、製造、サイトの制作・更新など、ユーザーから見えやすい部分の業務を指します。
フロント業務は、サイトを訪れた人がそのサイトを使って買い物をするかどうかを決める重要な役割を担っています。具体的な業務内容を解説していきましょう。
商品企画
商品企画とは、「ECサイトで何を販売するか」を決めることです。ECサイト構築における最初の一歩とも言える重要なプロセスで、この決定を元に他の全ての業務の詳細が決まっていきます。
商品企画は、ビジネスの成功を左右する重要な業務です。消費者のニーズやトレンド、競合ECサイトの取扱商品、原価率や利益率など、様々な要素を考慮しながら「売れる商品」を企画します。
仕入れ・製造
仕入れ・製造とは、実際に売る商品の材料を仕入れたり、製造したりする業務です。
商品や材料を一度にたくさん仕入れてしまうと、それだけの多くの保管場所が必要です。在庫が無くなる前にシーズンや流行が終わってしまうリスクもあります。反対に、商品や材料の在庫が少なすぎると在庫切れになってしまう可能性もあります。
このため、仕入れや製造は販売計画や販売予測に基づいて行うことが重要です。
ECサイトの制作・管理
ECサイトは、顧客が訪れる「お店」にあたる場所です。ECサイトを訪れた人が、快適・スムーズに買い物ができるように、サイトのデザインや画面操作を考え、構築・運営するのが、ECサイトの制作・管理の業務内容です。
例えば、いくら商品が素晴らしくてもECサイトでの見せ方が悪ければ、ユーザーにその商品の魅力は伝わりません。サイトの操作方法が分かりにくかったり、一部の支払い方法にしか対応していなかったりすることも、ユーザーが購入に至る前にサイトを離脱する要因になります。
街にあるスーパーやコンビニでも、顧客の動線や目線の高さ、シーズン、トレンドなどを元に商品が陳列されているのと同じように、ECサイトも戦略的に設計することが重要です。
プロモーション(宣伝)
プロモーション(宣伝)とは、ECサイトや商品、ブランドの認知度をあげるために、SNSやWeb広告などの施策を打つことです。
インターネット上にあふれる大小様々なECサイトの中から、自社のサイトを開いてもらうことは、受注への最初の難関とも言えます。特に、ECサイトやブランドの認知度が低い立ち上げ当初には、このプロモーションの方法が今後のサイトの成功を決定づけると言っても過言ではないでしょう。
バックエンド業務
バックエンド業務とは、フロント(表向き)業務の裏側、つまりユーザーからは普段見えないところでECサイト運営を支える業務を指します。
バックエンド業務をいかに効率的に、そしてミスなく行うかが、ECサイトのユーザー満足度向上やリピート客の獲得への鍵になります。バックエンド業務の具体的な業務内容を解説していきましょう。
受注・入金管理
受注・入金管理とは、受注内容や入金情報の管理や確認、お客様への連絡などの業務を指します。
具体的には、購入者への「ご注文を承りました」といった注文確認メールの送信、入金確認、在庫の引き当て、出荷指示などを行います。
受注や入金の確認にミスやタイムロスが発生すると、それだけ購入者の手元に商品が届くのが遅くなってしまうため、システムなどを活用してスムーズに業務を行うことが重要です。
出荷・配送
出荷・配送では、出荷指示を元に倉庫などから商品をピックアップし、検品や梱包などを行い、配送します。配送手続きが完了したら、「発送いたしました」といった連絡を購入者に送信するのが一般的です。
配送時に商品を入れるダンボールや袋は、購入者が最初に見る「商品」です。梱包が雑だったり、不十分だったりすると、たとえ商品そのものにダメージがなかったとしても、購入者のその企業へのイメージは悪化する可能性があります。
コストとのバランスを考えながら、できるだけ丁寧に、安全に配送できる梱包方法を工夫しましょう。
在庫管理
在庫管理とは、商品や製造に必要な在庫の数量や状態を管理する業務です。
フロント業務の「仕入れ・製造」の業務解説でも記載した通り、在庫が多すぎても少なすぎてもECサイト運営に支障をきたします。また、「注文を受けた後に実は在庫が足りないことに気づく」といったことは、注文キャンセルや顧客の信用度低下につながる危険性があるため、なんとしても避けなければいけません。
現在の注文状況や過去の売上記録などを元に適切な在庫管理を目指すことに加えて、サイトの管理者と連携し、最新の在庫状況が常にサイトに反映されている状態にしましょう。
アフターサービス
アフターサービスとは、商品を購入したお客様に、そのECサイトや企業のファンやリピート客になってもらい、次にまた購入してもらうための施策を指します。
具体的には、問い合わせ対応や購入した商品やECサイトに関するアンケートのお願い、レビュー投稿のお願い、クーポンの配布などが、アフターサービスにあたります。
実店舗のようにお互いに顔が見えない状態でモノの売り買いを行うECサイトでは、問い合わせの対応やアフターサービスの丁寧さが、その企業やECサイトの印象を大きく左右します。
「またあのサイトから買いたい」と思ってもらえるように、丁寧かつ素早い対応を心がけましょう。
ECサイト運営担当者に求められるスキル
ECサイト運営に関する業務内容は多岐に渡りますが、それを行う運営担当者にはどのようなスキルが求められるのでしょうか。細かいスキルは担当業務ごとに異なりますが、全般的に求められるスキルもあります。
ここからは、EC運営担当者が最低限身につけておくべき5つのスキルについて解説します。
Webマーケティングスキル
Webマーケティングスキルとは、様々な情報であふれる現代社会でより多くの注目を集め、サイトへのアクセスを増やす施策を立てるために必要なスキルです。
具体的には、次のようなスキルがあげられます。
- SEO(検索エンジン最適化)対策
- Web広告運用
- SNS運用
- メールマーケティング
このうち、特に重要なのがGoogleなどの検索エンジンでより検索結果の上位に表示されるための対策である「SEO対策」です。
その他にもWeb上に広告を出して宣伝するためのスキルやSNSを使って宣伝するためのスキルなどが求められます。具体的にどのような手段が適しているかは、ECサイトのターゲットとなる消費者の年齢や属性によって異なります。
データ分析スキル
ECサイトの特徴は、サイト上で閲覧数が多いページや商品、アクセスの多い時間帯などの、ユーザーの細かい行動がデータとして蓄積されていくことです。
実店舗であれば、最終的にあるお客様が購入した商品の種類や数はデータとして残っても、その人がどのようなルートで店内を周り、どのような商品を手に取ったのかまではわかりません。
このECサイトならではの特徴を活かし、日々蓄積される様々なデータを解析し、サイトを改善していくことで、売上アップを見込めます。
Googleアナリティクスなどの基本的なツールの他、専門の分析ツールなども活用して、データの蓄積と分析を行いましょう。
コンテンツ制作・デザインスキル
コンテンツ制作やデザインスキルとは、「商品や店舗の見た目」に関するスキルです。
実際に商品を手にとって見られないECサイトでは、サイトに掲載されている写真や説明が、購入するかしないかを決める重要な判断材料になります。このため、より商品の全容がわかりやすい角度や明るさで写真を撮影したり、購入を検討している人が気になることを説明に記載したりなどの工夫が重要なのです。
ECサイト全体に関しては、文字の大きさや行と行の間隔、ボタンの位置や色など、何気ないところがサイトの利便性や操作性に関わります。
サイトデザインついて書籍などで学ぶ他、見やすいと感じるサイトの特徴などを分析し、自社のECサイトに反映させていく方法もあるでしょう。
基本のITスキル
基本のITスキルとは、HTML、CSS、Javascriptなど、Web開発に必要なスキルのことを指します。
これらのITスキルは、自社でシステムの開発・運用を行うケースはもちろん、システムの開発・運用を外部に委託する場合やテンプレートを使う場合であっても、持っておいたほうがよいものです。
HTMLやCSSなどについて少しでも知っているだけで、テンプレートをアレンジしたり、気になった部分を自分で修正したりでき、ECサイトのデザインの幅が広がります。
最近では、オンラインでWeb開発について学べるプログラミングスクールやゲームもあるので、プログラミング未経験者の方はチェックしてみることをおすすめします。
顧客対応スキル
ECサイトにおける顧客対応スキルとは、実店舗販売における接客スキルのようなものです。
実際の店舗で、販売員が丁寧な言葉遣いや態度でお客様と接するのと同じように、ECサイトにおいても、顧客の疑問や不安に対して素早く・丁寧に対応するスキルが求められます。
売り手と買い手がお互いに顔が見えないECサイトでは、メールやチャットが主なコミュニケーション手段になります。対面の会話と違ってやり取りの内容が文字として残るため、正しい日本語で丁寧に伝えることを心がけましょう。
ECサイト運営にかかる費用の目安
ECサイト運営にかかる費用は、システムの構築方法やプロモーションの方法などにより異なります。ここでは、一般的にどのような費用が発生するのかについて解説します。
システム・ITサービス費
システムやITサービスにかかる費用は、実店舗でいうところの家賃や光熱費にあたるものです。
オンラインのショッピングモールに出店する場合、出店料や販売(システム)手数料などが発生します。ベンダーがクラウド環境に用意したプラットフォームを利用し、ECサイトを構築するASPの場合、初期費用や月額利用料がかからないサービスもありますが、購入が成立する度に手数料が発生するケースが多いです。
自社でECサイトを構築する場合には、開発コストに加えてレンタルサーバーやドメインの使用料などが発生します。また、外部のサービスを利用しない分手数料などは発生しませんが、定期的なメンテナンスやセキュリティ対策へのコストがかかります。
プロモーション費
ECサイトやブランドの認知度を上げるために重要なプロモーションにかかる費用としては、主にWeb広告を出すための費用が挙げられます。
自社でプロモーションを行う場合には広告費のみですが、WebマーケティングやSNSプロモーションを専門に行う会社やコンサルタントなどに業務を委託する場合には、委託料が発生します。
立ち上げ当初は外部の協力を得ながら社内にノウハウを蓄積し、事業が軌道に乗ったタイミングで自社内で行う体制に切り替えるなど、予算や事業の状況にあわせて柔軟に判断しましょう。
配送費・人件費
配送費・人件費とは、商品の配送料やダンボールなどの梱包資材、商品の在庫管理や梱包作業などにかかるコストのことです。
梱包は配送中に商品が潰れたり壊れたりしないように丁寧に行う必要がある一方、過剰梱包はコストの増加につながります。また、配送料は設定次第で購買率を下げる一因になりかねない一方、安易に「送料無料」とするのもリスクがあります。
安全に、かつ低コストで配送できる梱包方法や配送会社を探したり、送料は「◯円以上購入で無料」といった条件を設定したりするなどの工夫が必要です。
ECサイト運営には基礎知識と応用力が重要
ECサイト運営には、サイトの構築やメンテナンス、受注処理などのフロント業務と、在庫管理や配送の手続き、アフターサービスなどを行うバックエンド業務があります。
各業務の担当者の連携がスムーズに行けば、それだけ素早く・正確にお客様に商品を届けることができます。しかし、特に立ち上げ当初はやるべきことや決めるべきことがたくさんあり、それら全てを社内のリソースだけで行うのは難しいこともあるでしょう。
- ECサイトを立ち上げたいけど何から始めたらよいか分からない
- 専門知識のある人材が社内にいない
- 受注管理や在庫管理の最適な方法が分からない
このようなお悩みをお持ちの企業には、EC立ち上げから、各種システムの構築、物流に至るまでの一連の業務をサポートする「TS-BASE 通販」がおすすめです。
お客様にとって最適なECサイトの構築や、受発注システムや在庫管理システムなどECサイト運営に欠かせない各種システムの整備、さらには在庫管理、梱包、配送などの業務フロー整備をお手伝いいたします。
TS-BASE 通販は、卸売・小売業やメーカー、アパレル会社など様々な業界の企業に採用いただいております。
ご質問やご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
-
TS-BASE編集部さん
TS-BASEシリーズの促進を目指し活動しています。
導入をご検討の方は
こちらから
-
サービスの紹介資料や
お役立ち資料は
こちらから -
導入のご検討やその他ご相談は
こちらから