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2023.06.06
ECサイトの種類や開設方法、メリット・デメリットを紹介
ECサイトにはいくつかの種類があります。目的や対象によって、どのサイトが適しているか異なるため、それぞれのECサイトの種類の特徴やメリット・デメリットをしっかりと把握しておくことが重要です。
本記事では、ECサイトの種類を開設の仕方別・ビジネスモデル別に紹介するとともに、メリット・デメリットについても触れていきます。
目次
ECサイトの種類〜開設の仕方別〜
まずは、ECサイトの種類を、開設の仕方別に紹介します。
- 自社開発サイト
- ASP
- モール型
自社開発サイト
1つ目は、自社開発サイトです。
自社開発サイトとは、一般的にECサイトの設計〜構築、運用までを全て自社で実施することです。たとえば、公式オンラインショップなどがあります。自社ドメイン上に EC サイトを一から構築し、サイトのデザインから、売る商品の配置、またサイトの基盤となる、インフラやネットワーク設定、セキュリティ対策なども、自社で検討し、サイトを開設していきます。
自社開発サイトは、初期構築の負荷が大きいものの、カスタマイズ性に優れています。運用中も必要な機能を追加、削除することが可能です。
自社でECサイトを構築することは、インフラやネットワーク・Web サイトなどの技術知識を持った人材と、構築までの時間が必要です。運用中に障害が発生したときには、自社内で解決する能力も必要となるでしょう。そのため、自社で EC サイトを構築する場合は、専門知識を持っている担当者がいるかなど、確認が必要です。
ASP
ASPとは、インターネット上で共通のサービスを利用して、ネットショップを作るサービスのことです。たとえばMakeShop、BASE、Shopifyなどが挙げられます。初期コストは不要で、基本的には定額制で契約するサービスが多いです。
契約すればすぐにサービスを利用開始できるため、自社開発に比べて専門的な知識が不要、比較的低コストで簡単にECサイトを立ち上げることができます。
また、運用もサービス提供会社が運用してくれるため、自社でサイトの管理・保守などを行う必要もありません。
ASPは、気軽に始められるものの、他社が運用するサービスのため、自社開発サイトと比べるとカスタマイズ性は低いといえるでしょう。
モール型
ECサイトには、モール型のサービスもあります。モール型とは、多数の出店者が集まり、自身の商品やサービスを販売するプラットフォームのことです。たとえば、Amazonや楽天市場が代表的な例です。
モール型にはテナント型とマーケットプレイス型があります。テナント型は楽天が代表的な例で、モールの中に自社の店舗ページを作成して、販売するスタイルです。マーケットプレイス型は、Amazonが代表的で、直接商品を出品するだけでEC事業をスタートできます。モール型は利用者にとって、1つのサイトでさまざまな種類の商品・サービスを探すことができるため、サイトに訪れてくれる人が多いことが特徴です。その反面、他の店舗・商品と価格を比較しやすいなど、価格競争に巻き込まれることも多いでしょう。
ECサイトの種類〜ビジネスモデル別〜
ECサイトの種類を、ビジネスモデル別に紹介します。
- B to B
- B to C
- C to C
B to B
ECサイトには、ビジネス間取引を意味するB to Bサイトがあります。具体的には、企業から企業に対して商品・サービスを販売するサイトのことです。
B to BのECサイトでは、生産者や卸売業者が他企業に対して、直接商品を販売します。そのため大量の商品が一度に購入されることも多いです。また、オフィス用品・IT系のソフトウェアなど、特定の業界・ビジネスに対する専門的な商品やサービスが提供されることも多いでしょう。
B to Bのサイトでは、関わる部署が多いため、承認者も多くなりがちです。そのため、個人向けのECサイトに比べて、購入プロセスが複雑なケースがほとんどでしょう。
B to C
企業から個人の一般消費者向けに商品・サービスを販売する、B to Cサイトもあります。
B to Cサイトでは一般的に消費者に対して、さまざまな種類の商品を提供し、消費者は自分の好みに合わせて商品を選ぶことができます。そのため、直感的に操作ができること、商品を探しやすいこと、他社と比較しやすいことなどが重要でしょう。また、サイトへの訪問者を集めるため、割引セールやイベント開催なども必要になります。
B to Cサイトは、購入者を増やすためにも、広告・メルマガ・SNSなどのデジタルマーケティングに取り組む企業が多いです。
C to C
C to Cは、個人間の取引をするECサイトのことです。たとえば、メルカリ・ヤフオクなどがあります。商品出品することはもちろん、売り手と買い手が直接交渉し、取引価格を決定できるような機能、お互いを評価する機能もあるでしょう。
C to CのECサイトでは、売り手と買い手の個人間取引を安全に行うためのシステムを提供します。個人間で決済処理やトラブルなどが発生した場合に、解決するために運営社が支援することもあります。
ECサイト種類毎の開設方法
ECサイトの種類毎の開設方法を、それぞれ紹介します。
- 自社開発サイトを構築
- ASPで専用サイト開設
- モール型に店舗を開設
自社開発サイトを構築
1つ目の方法は、自社開発サイトを構築する方法です。
具体的には、オープンソースを使う方法や、ECサイトに必要な機能が盛り込まれたパッケージソフトウェアを購入し、自社が一から構築する方法があります。
自社開発サイトを構築するには、 ECサイト用のドメイン(https://から始まるWebサイトのアドレス)を取得します。そして、専用サーバー(レンタルサーバー・オンプレミス・クラウドサービスなど)を立てていきます。さらに、その上に、HTMLコーディング、パッケージソフトウェアなどの方法で、ECサイトを構築していきます。
自社開発サイトを構築するには、Webサイトの構築と、ECサイトの技術に精通した Webエンジニアが必要です。
ASPで専用サイト開設
2つ目の方法は、ASPを利用して、専用サイトを開設する方法です。
ASP提供会社によって、実施手順は異なりますが、一般的に、自社アカウントを開設し、メールアドレス・パスワード・ショップ URL などを登録するなど、サイトの情報を入力していきます。
専用サイトの登録が完了したら、販売する商品情報・画像などを登録してサイトに公開、販売できます。
モール型に店舗を開設
3つ目の方法は、モール型に店舗を開設する方法です。
モール型に開設する手順として、まずは情報の準備があります。出店するモールによって異なりますが、法人番号・連絡先・クレジットカード・銀行口座などを準備する必要があるでしょう。
準備が整ったら、出品用のアカウントを開設し、大口か小口かなど、出店方法を決めていきます。Amazonに出店する場合は、自社が直接発送するか、Amazonの倉庫から発送してもらうかなど、発送方法の選択も必要です。
出店するモールによって手続きが違うため、開設するときはそれぞれのモールの特徴や手順を把握した上で、手続きを開始しましょう。
ECサイトそれぞれの種類のメリット
EC サイトのメリットを、それぞれの種類から紹介します。
- 自社開発サイト構築
- ASPサービスの利用
- モール上に店舗開設
自社開発サイト構築
自社開発サイト構築のメリットを紹介します。
自社開発サイトは、自由度が高く、カスタマイズ性に優れているのが大きなメリットです。
ECサイトのデザイン・機能はもちろん、構築方法・セキュリティ対策・インフラなどの基盤をどう準備するかなど、一から自社が好きなように決定できます。
また、メンテナンスも全て自社で対応可能なため、稼働後のページレイアウトも、自社が好きなタイミングで、容易に変更可能です。
ASPサービスの利用
ASPサービスの利用のメリットを紹介します。
ASPサービスは、他の構築方法よりもコストを比較的抑えやすい傾向にあります。中には、無料で開設可能なサービスもあります。
アカウント開設・商品登録のみで出店できるため、導入のハードルが低く、ITスキルが十分でなくても利用可能です。
またノウハウを展開しているサービスもあるため、開設の仕方、運用の仕方など困ったときに情報収集が容易です。ASPはSNSと連携可能なサービスもあるため、集客もしやすいでしょう。
モール上に店舗開設
モール上に店舗を開設する際のメリットを紹介します。
モール型は、自社で専用サイトを構築しなくてもよく、簡単に開設できるという利点があります。Webサーバーを自社で導入・管理する必要がありません。
また、Amazonや楽天など知名度も高いモールに出店できるため、自社が集客しなくとも、各モールのキャンペーンによる販促など、アドバンテージを受けることもでき、大きなメリットといえるでしょう。
ECサイトそれぞれの種類のデメリット
EC サイトのデメリットを、それぞれの種類から紹介します。
- 自社開発サイト構築
- ASPサービス利用
- モール型店舗開設
自社開発サイト構築
自社開発サイト構築のデメリットを紹介します。
自社サイトは、導入に時間がかかることがデメリットの1つです。設計からインフラ構築(Webサーバーやクラウドサービス契約)、設計、アプリケーション構築、テスト実施も必要になるため、導入を決めてから稼働までに半年程度必要なこともあります。
また、サーバー・アプリケーション購入も必要になるため、ASPやモール型に比べると、初期構築費用が最も高額となります。
稼働後も自社で運用が必要で、定期的にセキュリティアップデート、OSのアップデートなどの対応が必要になります。障害が発生したら基本的に自社のシステム部門が対応するため、障害が起きたらすぐに出勤し、対応しなければなりません。
自社開発サイトを開発する前に、これらのデメリットを把握しておくことが大切です。
ASPサービス利用
ASPサービス利用のデメリットを紹介します。
ASPサービスのデメリットとして、決済毎に運営会社に手数料を支払うことが挙げられます。そのため、自社開発サイトに比べて、商品売上の利益が低くなるでしょう。
また、モール型に比べると集客力が弱い傾向にあることも、デメリットの1つです。集客するには、自社のSNSアカウントや 自社開発サイト、デジタル広告などでアピールする必要があります。
さらにASPはデザインが決まっているものも多く、どの店舗も似たようなページとなりがちです。カスタマイズ性が低く、他サイトとの差別化が難しいといえるでしょう。
モール型店舗開設
モール型店舗開設のデメリットを紹介します。
モール型には、販売する商品ごとに販売手数料の支払いが必要なケースもあるため、自社開発サイトに比べると利益が少ない傾向にあります。
また、消費者にとっては店舗で買うのではなく、Amazonや楽天で買った、というイメージが強いため、店舗の認知度が低くなりがちなこともデメリットといえます。
さらにAmazonや楽天に出品している他の店舗と比較して安い方を買う消費者も多く、価格競争になりやすいです。他の店舗よりも高く設定していると売れにくいかもしれません。
自社に適したECサイトを選ぼう
本記事では、ECサイトの種類に関して、開設の仕方別・ビジネスモデル別、メリット・デメリットを紹介しました。
ECサイトには主に、自社開発サイト・ASPサービス・モール型の種類があります。また、ビジネスモデルとして、B to B 、B to C、C to Cがあります。それぞれの種類の特徴とメリット・デメリットを把握した上で、自社がどのようなサイトを開設すべきか、本記事で紹介したポイントを考慮して選びましょう。
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