TS-BASE 通販
2023.05.23
ECサイトとは?必要な機能・業務・作り方などを分かりやすく解説
Amazonや楽天など、ECサイトでネットショッピングをするのが当たり前になった現在。自社でECサイトを立ち上げたり、個人でECサイトを運営する人も多いでしょう。
こうした背景に伴い、ECサイトの立ち上げに際しては、そもそも「ECサイトとは何か」を理解しておくことは重要です。
そこでこの記事では、ECサイトの概要・機能・運営に必要な業務・作り方などを解説します。これからECサイトを立ち上げる方は必見です。
目次
ECサイトとは?
ECサイトの「EC」とは、「Electronic Commerce」の略で、日本語では「電子商取引」という意味です。「eコマース」と呼ばれることもあります。
このeコマースとは、インターネット上で商品やサービスの売買をしたり、契約・決済などの取引をすることの総称を表す言葉。
つまりECサイトとは、eコマースを行うWEBサイト全般を表す言葉です。
代表的なECサイトとしては、Amazonや楽天などのネット通販をイメージすると思います。
そのほかにも、動画配信サービス・飲食店の予約サイト・ネット銀行(インターネットバンキング)などもECサイトに含まれます。
ECサイトとネットショップの違い
基本的に、ECサイトとネットショップは同じ意味です。強いていえば、ネットショップは消費者側の呼び名、ECサイトは運営側の呼び名として使います。
あるいは、ネットショップはおもにインターネット上で商品を販売する物販系WEBサイト、ECサイトはそれらを含むeコマース全般を表す言葉です。
ただし明確な違いはないので、「ECサイト=ネットショップ」という考え方で問題はありません。
ECサイトに必要な機能
ECサイトを作る上で必要な機能は、おもに以下の6つです。
- 商品機能
- 顧客機能
- 注文機能
- 集客・販促機能
- 分析機能
- デザイン機能
これら6つの機能が相互に連携し合うことでECサイトが成り立っています。
商品機能
商品機能とは、ECサイトで取り扱う商品情報を管理する機能です。
商品機能に該当する具体的な機能は、おもに以下の2つ。
- 商品管理機能:商品データの登録・変更・削除、商品検索、商品データの一括取込など
- 在庫管理機能:商品の在庫数、複数の店舗・チャネルをまたいだ一括管理など
顧客機能
顧客機能は、ECサイトに登録しているユーザーや過去にECサイトを利用したことがあるユーザーに関する情報を管理する機能です。
顧客機能に該当する具体的な機能は、おもに以下の3つ。
- 顧客管理機能:ユーザーの登録情報管理、顧客情報の共有、顧客ニーズの把握など
- 問い合わせ管理機能:WEB・FAX・電話での問い合わせ対応
- メール配信機能:注文・受注・入金・発送の各完了タイミングでの自動送信メール
注文機能
注文機能は、ECサイトから注文された商品の注文状況や配送手続きに伴う必要情報を管理する機能。ショッピングカート機能も注文機能に含まれます。
注文機能に該当する具体的な機能は、おもに以下の3つ。
- 受注管理機能:注文内容の確認、在庫の確認、納期の確認、受注伝票の作成など
- 決済管理機能:決済方法の管理(クレジットカート決済・代金引換・後払い・コード決済など)
- 出荷管理機能:配送先情報の管理、出荷指示書・売上伝票の作成など
集客・販促機能
ECサイトで商品を購入してもらうには、ECサイト自体を認知してもらわなければなりません。また、リピート率を上げることも売上アップに必要な要素。
そこで重要なのが、集客・販促機能です。具体的な機能は、おもに以下の4つ。
- WEB広告:リスティング広告・SNS広告・動画広告・アフィリエイトなど
- メールマガジン:セール情報・クーポン配信・アンケート依頼などのメール配信
- レコメンド機能:ユーザーの趣味嗜好に合わせたおすすめ商品の通知
- SNS連携:各SNS(Twitter・Instagram・Facebook・LINEなど)との連携
分析機能
分析機能は、一番売れている商品や閲覧数を稼いでいるページの把握、ユーザーがECサイトから商品を購入するまでの導線設計などの分析に欠かせません。
そのため、ECサイトの一元管理システムに導入されているケースも多いです。
ECサイト分析でよく使われるツールは、おもに4つ。
- Googleアナリティクス:WEBページ別の閲覧数の把握やリアルタイム分析が可能
- Google Search Console:WEBページの流入キーワードや検索順位の把握
- ヒートマップ:サイト内のユーザー行動を色で可視化するツール
- マインドマップ:人間の思考プロセスを可視化するツール
デザイン機能
デザイン機能は、ECサイトのレイアウトを司る機能で、テキストや背景などを変更したり、新規ページの追加・変更・削除などに影響する機能です。
ECサイト制作のデザインツールとしては、CMS(Contents Management System)が代表的。
CMSを活用すれば、プログラミングに詳しくなくてもコンテンツを容易に追加できます。
ECサイト制作のCMSとしては、「MakeShop」「Shopify」「EC-CUBE」などが有名。
ちなみに、「WordPress」は機能実装に伴うHTML/CSSの知識やセキュリティなどの面から、ECサイト制作で採用するにはハードルが高いとされています。
ECサイト運営に必要な業務
自社でECサイト運営に関わる際、必要になる業務は大きく分けて3つです。
- 商品管理
- 商品企画
- 集客業務
商品管理
商品管理は、ECサイトに登録している商品の管理業務です。具体的には、商品の仕入れ・在庫管理・注文管理などです。
人気商品やトレンド商品については、常に在庫状況を把握し、在庫切れや供給過多を起こさないようにバランスを取りながら在庫を調整。
そのほか、商品のデータ管理として、商品の登録・変更・削除、商品の写真撮影と投稿、説明文の記載なども行います。
大規模なECサイトの場合、在庫管理などの一部の業務については、物流企業にアウトソーシング(外注)するケースも多いです。
商品企画
商品企画は、現在の需要やトレンドを意識した商品の企画・提案を行う業務。
EC市場は企業・個人に関わらず手軽に始められるため、参入障壁が低い市場です。
そのため、変化が激しく競争率も高いことから、EC市場の商品企画においては臨機応変かつスピーディな企画力が求められるでしょう。
また、市場調査・分析に伴うマーケティング力、商品の製造や仕入れにかかる日数を加味したマネジメント力なども求められます。
集客業務
集客業務は、ECサイトに新規顧客を誘導したり、既存ユーザーの客単価アップにつながる施策を打ち出すなど、ECサイトの集客を上げるための業務です。
具体的には、販促キャンペーン(チケット配布・割引セールなど)、ブログ運営(商品紹介やコラムなど)、メールマガジン、WEB広告、SNS運用、SEO対策などが挙げられます。
ECサイトの作成の手順
ここでは、一般的なECサイトの作り方を4つの手順で解説します。
- ASPの選定
- 事前準備
- ECサイトの構築
- 公開前の設定
ASPの選定
個人や自社で小規模なECサイトを立ち上げる場合は、ASPを利用するのが一般的。
ASPとは「Application Service Provider」の略で、インターネット上でアプリケーションを提供するサービス事業者を指す用語です。
ECサイトを構築する際は、ECサイトに必要な機能が一通り備わった「ASPカート」を利用するのがおすすめ。初心者でも、簡単な手順でECサイトを立ち上げられます。
ASPカートで代表的なものは「BASE」「Shopify」「STORES」など。それぞれのメリット・デメリットを比較して選びましょう。
事前準備
使用するASPの選定が完了したら、次は構築前の準備作業を行います。
事前準備を行う具体的な作業内容は、おもに4つです。
- 要件定義:目的やコンセプト、サイト要件・システム要件などを決める
- 構築設計:デザイン設計書や機能設計書の作成
- ASPアカウント登録
- ASPのテンプレート選択・設定変更
事前準備の優先順位としては、要件定義および構築設計が重要。
特に、自社でECサイトを構築する場合は、プロジェクトメンバーと要件定義で認識のすり合わせが必要になるでしょう。
その後、構築設計でECサイトのデザインや機能を設計書に落とし込んでいきます。
ECサイトの構築
事前準備が完了したら、次はいよいよECサイトの構築です。
テンプレートを用いて構築する際は、販売する商品の登録作業がメインとなるでしょう。
自前で制作する際は、設計書を元にHTML/CSSコーディングを行います。あるいは、WEBデザイナーや制作会社に外注することもあります。
公開前の設定
ECサイトの構築が完了したら、最後は公開前の設定を行います。
具体的には、決済方法・配送設定・公開設定などを確認。その後、選択できる決済手段ごとにテスト注文を行いましょう。
運営フローに不備がないか、注文完了メールに不備がないか、配送先に誤りがないかなど、実際の購入者を想定したテストを行ってください。
一通り問題がなければ、ECサイト構築は完了です。
ECサイトの現状とこれから
インターネットがインフラ化した現在、ECサイトの導入は企業にとって重要な課題の1つ。販路拡大や業務効率化などの側面から、ECサイトを重要視する声は大きいです。
そこで本記事では、拡大を続けるECサイトの現状と今後の動向について解説します。
- ECの市場規模
- EC業界の今後
ECの市場規模
経済産業省の市場調査(2022年)によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も相まって、日本のBtoCおよびBtoBのEC市場は年々拡大しているとのこと。
令和3年のBtoC-ECの市場規模は約20.7兆円(前年比7.35%増)、令和2年のBtoB-ECの市場規模は約372.7兆円(前年比11.3%増)という結果でした。
また、BtoC-ECの物販分野のEC化率に着目してみましょう。
EC化率の高い順に、「書籍、映像・音楽ソフト」の46.20%、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」の38.13%、「生活雑貨、家具、インテリア」の28.25%という結果。
電子書籍・有料動画配信・有料音楽配信など、サブスクリプションサービスの拡大も合わせると、EC市場は今後も拡大が続くといえるでしょう。
EC業界の今後
日本のEC市場が拡大する一方で、今後起こりうる問題にも目を向けるべきです。
具体的には、以下のような問題が挙げられます。
- 2024年問題による物流への影響
- 小口配送の増加に伴う物流の複雑化・労働環境の悪化
- 参入障壁の低さによるEC市場のピークアウト
特に、トラックドライバーの年間時間外労働時間の上限が960時間に制限される「2024年問題」は、EC事業を手掛ける各企業が向き合うべき喫緊の課題。
また競争率の高いEC事業で勝ち残る上では、他社と差別化を図るためのパーソナライゼーションの強化、オムニチャネルの強化などが課題として挙げられます。
このように、EC業界は今後も盛り上がりを見せる一方で、物流への影響や競争率の高さなどから、EC単体で事業を継続するのは難しくなると予想されます。
ECサイトは現代ビジネスの要
ECサイトの概要・必要な機能・運営に必要な業務・作り方・EC業界の現状と今後の動向について解説しました。
今や、ECサイトは「現代ビジネスの要」といえる存在。EC市場の拡大に伴い、自社や個人でECサイトを立ち上げる機会は増えるでしょう。
ECサイトを運営するなら、必要な機能や業務は押さえておきたいところです。
これからECサイトを構築する際には、ぜひ紹介した手順を参考にしてみてください。
弊社サービスのTS-BASE 通販では、自社でのEC実施経験をもとに、ECの要件定義からサイト開設・運用まで必要な範囲を必要なだけサポートいたします。
必要な要件に合わせて適切なECカートシステムをご提案しますので、ECサイト運営に不慣れな担当者でも安心です。
導入を検討される場合は、お気軽にご相談ください。
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