TS-BASE 物流
2023.11.24
通販倉庫とは?特徴や倉庫を選ぶ際のポイント、アウトソーシングするメリットなどを紹介
目次
世界中で急拡大する通販市場(EC市場)において、効率的な業務が可能で、信頼性のある通販倉庫を利用することは、ビジネス成功の鍵となります。
本記事では、通販倉庫の特徴や、アウトソーシング先となる倉庫を選ぶ際のポイント、倉庫業務をアウトソーシングするメリットを紹介。通販事業を展開する企業や新たな事業展開を考える企業のご担当者は、ぜひ参考にしてください。
通販倉庫とは
通販倉庫とは、通販事業(EC事業)を行う企業が、販売商品などの在庫を保管している倉庫のことです。在庫の保管だけでなく、受発注業務や梱包業務なども倉庫で行い、通販物流センターなどと呼ばれ、機能しているケースもあります。
通販事業(EC事業)は一般的に個人の消費者をターゲットとしている場合が多いため、倉庫内の商品数は少なめですが、あらゆるニーズに対応するため商品の種類は多くなる傾向があります。
通販物流(EC物流)とは
ここで、通販物流(EC物流)についても触れておきます。通販物流とは、オンライン通販に関連する物流のことを意味します。主に顧客の注文に対して、少ない品数のものを配送する業務を指し、他にも在庫の入荷・保管、流通加工・梱包などの業務フローも通販物流に含まれます。
通販物流(EC物流)については、こちらの記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
通販物流(EC物流)とは?業務の特徴や通販ならではの課題を解説
通販倉庫の特徴
通販倉庫には、以下のような特徴があります。
在庫を多品種小ロットで管理できる
通販倉庫では、数多くの商品ラインナップを取り扱い、それぞれの商品がさまざまな仕様や特徴を持っています。そのため、一般的に通販倉庫では、在庫を小ロットで管理することが可能です。小ロットでの管理は、商品の種類が多い場合でも、各商品に適したスペースを確保し、迅速で正確なピッキング(商品の取り出し)を実現する上で効果的といえます。
在庫を多品種小ロットで管理することにより、通販倉庫は需要の変動にもスピーディに対応することができます。
注文〜納品までスピーディに対応できる
通販業界では、顧客の要望に素早く応え、スピーディな配送が求められます。そのため、通販倉庫は高度な物流システムや効率的な作業プロセスを導入し、注文受付から商品の納品までの一連の流れを迅速かつ正確にこなすことが求められるのです。
通販倉庫では、注文が入った際に即座にピッキングや梱包などの作業を開始し、最短で商品を出荷できる状態を維持します。また、在庫管理やオーダー処理において自動化システムを活用することで、人的ミスを減少させた効率的な運用を実現しています。
このようなスピーディな対応は、顧客が注文してから商品を受け取るまでの時間を短縮し、顧客満足度を向上させる重要な要素となります。
消費者の需要に合わせた流通加工に対応できる
通販業界では商品のバリエーションが豊富で、個々の顧客が異なる要望を持っています。通販倉庫はこれら多様な商品に対応するため、柔軟でカスタマイズ可能な流通加工が求められるのです。
例えば通販倉庫では、注文ごとに商品を個別に梱包・ラッピングすることが一般的で、これにより顧客への発送がスムーズに行え、商品の状態も保たれます。
また商品が複数の部品から構成されている場合、通販倉庫では組み立ててから配送することもあります。
さらにギフトメッセージやカードの付加など、特定の商品に対して顧客からのメッセージを添付するサービスも行われています。このような流通加工の柔軟性は、通販業界において顧客サービスの向上と差別化を図る上で非常に重要です。
顧客へのサポート体制(カスタマーサポート)を備えている
通販業界では、顧客からの問い合わせやトラブルに迅速かつ適切に対応することが求められます。そのため、顧客へのサポート体制を整えているのが一般的です。
例えば、電話やメールによるお問い合わせ対応を通じて、顧客との円滑なコミュニケーションを図ったり、トラッキングシステムを提供して、注文の進捗状況をリアルタイムで顧客が把握できるようにしたりしています。このようなサポートにより顧客は、商品の状態を確認しやすく、不安や疑問が生じた場合でも安心して待つことができます。
さらに、通販倉庫のカスタマーサポート担当者は専門的なトレーニングを受け、商品や倉庫業務に関する知識を深めています。
通販倉庫業務をアウトソーシングするメリット
通販倉庫内で行う、在庫の入荷や管理、梱包、出荷といった作業は、必ずしも社内で行う必要はありません。すでに倉庫を持っていて、通販物流のノウハウを持っている企業にアウトソーシングすることも可能です。実際に倉庫内の作業を代行している企業もあります。
ここからは、通販倉庫の業務をアウトソーシングするメリットを紹介します。
自社のメインの業務にリソースを割ける
通販倉庫業務をアウトソーシングするメリットとして、まず「自社のメインの業務にリソースを割ける」ことが挙げられます。
通販倉庫業務は複雑で専門的な作業が求められる場合があるため、それらを外部に委託することで企業は商品開発、マーケティング、顧客対応など、事業に直結する重要な業務へのリソースを注力できるでしょう。
自社リソースでは足りない状況でも対応できるようになる
通販ビジネスでは、急激な需要の変動が生じることがあります。例えば、キャンペーンやセール、季節イベントなどで注文数が急増した場合などです。しかし、自社で倉庫業務を行なっていると、従来のリソースを増やすのに限界があり、急激な需要の増加に耐えられないケースがあります。
このような場合に、アウトソーシングを活用することで、需要の変動に応じて柔軟にリソースを調整でき、効率的に業務を遂行できるでしょう。
さらに、新たな市場進出や事業拡大に伴い、取り扱う商品や取引先が増加することがあります。自社でこれらに対応するためには新たな施設やスタッフを追加する必要があり、大きな負担となる場合があります。このような場合でも、アウトソーシングを活用することで自社の負担を軽減できるでしょう。
豊富なノウハウを持つ倉庫に依頼することで顧客満足度が向上する場合がある
アウトソーシング先の倉庫が豊富なノウハウを有する場合、企業のサービス品質向上につながります。
例えば、正確な在庫管理やスピーディな受発注処理などができ、物流プロセス全般において効率的な作業ができることで、注文商品の誤りや配送の遅延を最小限に抑えられます。これにより、顧客はストレスなくショッピングができるでしょう。
また、商品の適切な梱包や搬送方法について理解が深い従業員がいることで、商品が安全かつ適切な保存状態で顧客の手元に届くことが期待できます。顧客からの信頼性が向上につながるでしょう。
さらにトラブルや緊急事態にも対応できる体制を整えている通販倉庫であれば、スピーディな対応で顧客サービスの品質を保ち、顧客満足度を低下させることを防げます。
自社で通販倉庫を抱える必要がなくなる
アウトソーシングにより、企業は通販倉庫を所有・運営するために発生するコストを削減できます。例えば、建物や設備の維持費、従業員の給与・保険料など。これにより、企業はコストを最小限に抑えながら業務を遂行できます。
またアウトソーシングにより、倉庫の導入を素早く行うことが可能です。自社で通販倉庫を新設する場合は時間と資金がかかりますが、アウトソーシングを利用することでスピーディにサービスを開始でき、市場への参入をスムーズに進められます。
通販倉庫のアウトソーシング先を選ぶ際のポイント
通販倉庫をアウトソーシングする場合、どのような倉庫を選べば良いのでしょうか。ここでは倉庫を選定する際に検討するべきポイントをまとめます。
倉庫の立地
まずは倉庫の立地です。倉庫が主要な物流ハブや交通機関にアクセスしやすい場所に位置しているかどうかを確認しましょう。これにより、商品の輸送が迅速かつコスト効果的に行えます。
また、選択した立地が天候や自然災害の影響を受けやすい地域でないか確認することも重要です。これにより、商品の安全性やリスクヘッジが可能です。
最後に、倉庫が位置する地域で十分な労働力が確保できるかどうかも確認しましょう。適切な人材が確保できることは、効率的な倉庫運営に不可欠です。
アウトソーシングできる業務の内容
通販倉庫のアウトソーシング先を選ぶ際、「アウトソーシングできる業務の内容」も確認しましょう。例えば、以下のような業務を依頼できるか確認し、対応可能な倉庫であれば効率的な運用ができるでしょう。
- 受発注業務
- 在庫管理
- 物流プロセス全体の管理
- ITシステムの保守や管理
など。
通販ビジネスにおいては、これらの業務を効率的かつ正確に行うことが成功の鍵となります。通販倉庫が提供するサービスが自社のニーズに適しているかどうかを確認することが、選定における重要なポイントです。
自社の業界や商品のノウハウを持つ従業員の有無
アウトソーシング先の通販倉庫が自社の業界や商品に精通している場合、効果的かつスムーズな業務遂行が期待できます。ノウハウを持つ従業員は、特定の商品や業界の特性を理解し、適切な取り扱いやトラブルへの対応が可能です。これにより、サービス品質の向上や問題発生時の迅速な対処ができます。顧客満足の向上も期待できるでしょう。
サポート体制
アウトソーシング先となる通販倉庫のサポート体制は、通販ビジネスを滞りなく運用する上で非常に重要です。例えば、24時間365日の顧客対応や専任サポート担当者の配置などは、トラブルや緊急事態への素早い対応を可能にします。さらに従業員へのトレーニングプログラムの有無は、従業員のスキル向上に寄与し、高品質なサービス提供につながります。
また、顧客が通販倉庫のカスタマーサービスへ簡単にアクセスができるかどうかも確認しましょう。顧客と円滑にコミュニケーションを取れることで、顧客と信頼関係を構築できる通販倉庫を選ぶのがおすすめです。
通販倉庫での業務効率化ならアウトソーシングがおすすめ
通販倉庫を選ぶ際は、実際に倉庫の様子を見に行くことをおすすめします。ご自身の目で見て判断した方が、アウトソーシング先として適切かどうか分かりやすいでしょう。実際に行ってみると、倉庫の担当者から話で聞いていたよりも倉庫内が散らかっていたり、従業員へのトレーニングが不十分だったりすることが判明する可能性も考えられます。
無駄足にならないよう、できれば事前にきちんとした実績のある通販倉庫かどうか、自社の要望を満たす機能が備わっているかなど、情報を集めることをおすすめします。
例えば、竹田印刷が提供している「TS-BASE 物流」は、多品種小ロットの物流業務、通販の商品発送、高セキュリティ対応が必要な物流業務にも対応しています。また、流通加工サービスとして、電子機器のキッティング等にも対応。ひとつの拠点内で流通加工・在庫保管・出荷対応すべてを行うため、管理を一元化でき、スムーズな業務が可能です。
セキュア案件、精密機器保管、常温食品取扱の実績もあり、幅広い品物に対応できます。
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